究極のベントレー
ベントレーは2019年の創業100周年を記念して、新型コンチネンタルに究極のコレクターズバージョンを誕生させた。「コンチネンタル ナンバーエディションbyマリナー(Continental Number Edition by Mulliner)」は、ドライバーのバーキン卿に敬意を表し、そしてモータースポーツ史に輝くベントレーの栄光をインスパイアした伝説の「ブロワー」の記憶を採り入れた、世界で最も豪華なグランドツアラーだ。
それぞれのモデルには、1930年のル・マンを戦ったバーキン卿のレースカーのシートから取り外された木片があしらわれている。コンチネンタルナンバーエディションbyマリナーは、2019年モデルのコンチネンタルをベースに、英国のクルーにあるマリナーの工房で手作業製作されている。
そして、1959年に生産された「ベントレーS2コンチネンタル フライングスパー」は、当時、世界で最も豪華で革新的なサルーンの一台として絶賛された。マリナーの手で丹念に手作りされた美しいこのサルーンは、軽量アルミニウム製V8エンジンを搭載している。
パワフルなこのエンジンは、イギリス製サルーンを究極のグランドツアラーへと変貌させた。また装備はパワーステアリング、電動調整式ライドコントロール、フルオートマチックトランスミッションを標準装備していた。1959年当時としては革新的なエアコンも装備していた。また電熱式のリヤウィンドウデミスターとプッシュボタン式ウインドウリフトを備えいてた。このモデルは、1959年〜1962年の間に合計1900台以上が手作業で製造されている。
そしてもう一車種、100周年を記念する限定モデル「ミュルザンヌW.O.エディション」も記念すべきモデルだ。マリナー工房で製造されるこの限定モデルは、創業者「W.O.」の名を冠したビスポークモデルで、ミュルザンヌをベースにした世界100台の限定車だ。
かつてW.O.ベントレーが個人で所有していた8.0Lエンジンモデルは、1930年にベントレーモーターズ最後の設計となるエンジンが搭載され、オリジナルのクランクシャフトから切り出した金属片がインスツルメントパネルに飾られている。
100周年記念書籍
ベントレー100周年にあたり、ベントレー・モーターズは、世界で最も重い豪華書籍「ベントレーセンテナリーブック(Centenary Book)」を発売した。豪華な装丁を施した書籍を専門に出版するオーパス(Opus)社の協力により、ベントレーブランドを愛する人々に興奮と感動をもたらす数量限定の豪華本を制作。この豪華な書籍はラル フローレンの序文から始まり、ベントレーの長い伝統を巡る興奮に満ちた物語が綴られている。
1920年代のル・マンの記念すべき勝利や過去を彩る象徴的なモデル、新世代グランドツアラーの復活、さらに限定仕様モデルの職人技や希少価値に至るまで、全9章、総頁数800ページを超えるベントレーの物語描かれている。
この書籍を開くと、幅が約1mあり重さは約30kgもある。これまでに制作された自動車ブランド物語の中で最も大きなものだ。この数量限定の出版物には、「マリナー(Mulliner)」、「センテナリー(Centenary)」、「100カラット(Carat)」の3つのエディションがある。マリナーは全世界で100部、センテナリーは500部、カラットはわずか7部の限定出版だ。この本には希少性やコレクションとしての魅力があり、さらには長期的に見た投資としても価値があることはお分かりだろう。
英国の専門家たちによって制作、印刷され、さらに手作業で装丁されたこの書籍は、ベントレーの各モデルに使用されているものと同じレザーを使用し、表紙を飾るベントレー ウイングバッジは、すべてのセンテナリーモデルに装着している公式のハンドメイド バッジと同じものだ。この本の購入者は、表紙に自身のベントレーモデルと同じ色のレザーを使った装丁を注文することも可能ということだ。
この書籍の内容には、ベントレーオーパス専用に集められた未発表の図版、貴重な歴史的コンテンツ、写真などの他、幅2mもある特別折り込みページも含まれる。マリナーエディションの注目点としては、象徴的な20インチ× 24インチ(50.8cm×60.96cm)の大きさのポラロイド写真がある。これは各地のランドマークで撮影されたベントレーの10枚の写真で、世界で初めて自動車の写真撮影に使用された世界最大のポラロイドカメラによるものだ。さらに、このベントレーオーパス プロジェクトのためだけに委託された56枚のベントレーモデルの水彩画コレクションや、シルクペーパーに描かれた絵画が含まれている。
ベントレーのレーシングヒストリーを象徴する部分には、2003年のル・マン24時間レースで優勝したスピード・エイト(Speed 8)が装着していた「レース用フロント左タイヤ」で作られた競技用ミシュランのラバーの一片がマリナークラムシェル プレゼンテーションケースの表紙の内側にはめ込まれている。
また特別な装飾の1つとして、「テーラーメード」のビスポーク オプションがある。出版物ならではの特徴で、ベントレー オーパスエディションのスペシャル ビスポークページに、この本の所有者の写真を掲載することができるのだ。つまり、オーナー自身も自分のクルマや大切な思い出を100周年記念のストーリーの一部に含めることができるのだ。
マリナーエディションを購入した場合も、オーナーが自分だけのエディションにするため、自分の大切にしているベントレー モデルカーの写真撮影をオーパス社に依頼することもできる。その他にも独自の個別化オプションとして、希望により所有者の名前をゴールドまたはシルバーでの印刷が選択できる。
この本の3つ目の最も希少で豪華なエディション「100カラット・エディション」は、究極の装丁と装飾が施された最上級の仕上げとなっている。このエディションはなんと100カラットのダイヤモンドで飾られており、各大陸で1冊という意味を込めた7冊限定出版となっている。ベントレーを象徴するウイングバッジは、美しいダイヤモンドを強調するためホワイトゴールドまたはプラチナの縁取りを選択できる。ちなみに価格は2720万円となっている。