【アウディ】Q5が大幅なマイナーチェンジ 新開発の2.0L&3.0LのTFSIエンジンを搭載

2012年11月21日、アウディ・ジャパンは、大幅にマイナーチェンジした「Q5 」を、同日から発売を開始すると発表した。発売から4年を経過した今回のマイナーチェンジは、通常のフェイスリフトとは異なり、新開発のエンジンを搭載するなど大幅な仕様変更となっている。

変更点は、エクステリアではヘッドライトのデザインが新しくなっている。バイキセノンヘッドライトユニットのほぼ全周にLED ポジショニングランプを配置。シングルフレームグリルは上部コーナーの角が落とされた6角形となり、縦方向のクロームバーとアウディリングには立体感が付けられた。またフロントバンパー、エアインテーク、フロントフォグライトなど細部のデザインも変更されている。

インテリアでは、ステアリングホイールの形状が変更され3本スポークの新デザインに。コントロールスイッチ類は新たに細いクロームリングを備え、センターコンソールのパネルはピアノブラック仕上げになった。

レザーパッケージは、3.0 TFSI に標準で、2.0 TFSI にはオプションで装着される。3色のレザーシートカラー、デコラティブパネルは3種類のウッドパネルから選択できる。

マルチメディア対応のMMI・3Gも新しくなり、大容量のハードディスクを内蔵。モニターは7インチサイズ。またメモリーカード、iPhone、iPodなどのインターフェースも備える。オーディとしては180Wアンプ、10スピーカーを標準装備し、オプションのバング&オルフセン・システムでは14スピーカーを装備する。

搭載されるエンジンは新タイプの直4・2.0LのTFSIとV6型・3.0LのTFSIが採用され、従来の自然吸気V6型・3.2Lは廃止されている。新エンジンはいずれも出力がアップし、その一方で燃費は向上している。

シリンダーヘッドが新設計で、可変バルブリフト、デュアル燃料噴射式になった2.0 TFSIエンジン

 

2.0 TFSIの出力は224ps、350Nm。この新エンジンは、従来からの200barの直噴システムに新たにポート噴射を追加。低負荷時に噴射するようになっている。一方、直噴システムは始動時、高負荷時に稼動する。

吸排気カムは連続可変バルブタイミング機構があり、排気カムにはさらに2段切り替えの可変バルブリフトシステムも採用している。これはターボへの排気ガス流速を制御する役割を与えられているのだ。また排気マニホールドはシリンダーヘッド一体型になっている。また、可変ウォーターポンプ、可変油圧ポンプも採用されている。

スーパーチャージャーを装備する3.0LのTFSIエンジン

3.0Lのスーパーチャージャー付き90度V6型エンジンは、すでにアウディのSシリーズなどで定番になっているが、Q5用は出力272ps、400Nmで出力、トルクをやや抑え、低速で扱いやすい性格にしている。

トランスミッションは従来の7速Sトロニックから8速ティプトロニックATに変更。もちろんこの8速ATはスタート&ストップに対応したユニットだ。ATの後端にセンターデフが組み付けられ、前後の駆動力配分は40:60をベースに、フロントが最大70%、リヤが85%の範囲で可変制御される。この可変制御と4輪トルクベクタリングにより、滑りやすい路面から舗装路までクワトロならではの高いレベルの走りを実現。シャシーは、サスペンションの細かなチューニングが変更され、またパワーステアリングは今回から電動パワーステアリングを採用している。

新型Q5はドライバー支援システムがオプション設定(アシスタンスパッケージ:15万円)され、30?200km/hで作動するアダプティブクルーズコントロール、車間警報/自動減速機能、30km/h以下では緊急自動停止ブレーキが作動するようになっている。また斜め後方から接近する車両の警報、アクティブ・レーンアシストも装備され、後側方から車両が接近しているのにステアリングを切ったり、レーンから逸脱するようなケースでは、ステアリングのトルクが変動してドライバーの操作をアシストするようになっているのが特徴だ。

なお、Q5の発表会で、アウディ・ジャパンの大喜多社長は、ドイツプレミアム3ブランドの2012年1月?10月の世界販売でBMWがトップ、アウディが122万台で僅差で2番目となっていること、日本の販売ではアウディは前年比13%アップで2万台を突破したことを明らかにした。

Q5については発売後3ヵ年で輸入ミドルクラスSUVのセグメントNo1のポジションを保っていること、現在の経済状態でもこのセグメント全体の成長が依然として期待できると説明した。また2013年初春にはQ5ハイブリッドの導入も予定しているということだ。

アウディジャパン公式サイト

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