アルファ ロメオ ミトに上級グレードのクアドリフォリオ ヴェルデが誕生

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すでにお伝えしてあるように、マルチエア・エンジンを搭載しているミトに、パーワーアップしたエンジンを搭載した上級モデルが誕生した。

エンジンのデティールは1.4L4気筒16バルブ+インタークーラーターボと変わりないが、チューニングにより、135psから170psにアップされている。マルチエアの特徴は「フィアットグループが実現した圧倒的技術革新マルチエア・エンジンを開発」で詳しく書いているので、そちらを参考にして欲しい。

フィアットグループが実現した圧倒的技術革新 マルチエア・エンジンを開発

簡単に言えば、DOHCの形状を持ちながら、インテークバルブを作用させるカムシャフトがなく、代わりに油圧を使ってバルブを開閉する仕組みを持っている点にある。このことで、従来のメカニカルなシステムでは不可能な1工程で2回バルブを開閉することが可能になった、つまり、マルチエアなのである。もちろん、スロットルをもたないためにポンピングロスはなく、また、バルブトロニックなどと比較して、機械部品の点数が少なくてすむメリットなどが挙げられる。

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出力は、従来のマルチエア・エンジンをチューニングし、馬力で35psアップ、トルクも25.5kgmで、0-100km/h加速は8.0秒から7.5秒へと俊足になっている。(本国カタログ値)

ミッションは6速マニュアルだけで、クラッチペダルを離すと止まる「スタート&ストップ」というアイドルストップ機構も備える。信号待ちなどでクラッチを離すと自動的にエンジンを止め、その後、クラッチペダルを踏み込めば、キーシリンダーを使わずとも即座にエンジンを始動できる。また、駐車時や後退など低速時には自動停止機能を一時的に解除するなど、制御も緻密に行われている。しかしながら、これまでのミト・スプリントとコンペティツィオーネにはツインクラッチであるTCTが搭載されているだけに、アイドルストップ付きで、このクアドリフォリオ ヴェルデにも欲しかったところだ。

ダイナミックサスペンションと名づけられたサスペンションは、電子制御による可変ダンピング機能付きダンパーで、マニェーティマレリーの最新テクノロジーが投入されており、3段階の調整幅も持っている。クルマの挙動や路面状況、運転スタイルに応じて積極的に選ぶことができるようになっている。

「ノーマル」では快適な乗り心地と俊敏性の調和を目標にした設定という。「オールウエザー」ではVDCや電動パワーステアリングなどと連携し、緻密な制御を行い安全性を重視した設定に変化する。そして「ダイナミック」では、あらゆる路面に対応したスポーツカーのようにミトを変身させるという。

ここで、ミトにはどんな電子制御が組み込まれているのか見てみると、ブレーキまわりでは当然のようにABSが付く。他には前後輪の制動力を適切に分配するEBDエレクトロニック・ブレーキフォース・ディストリビューターとペダル踏力が足りない場合でも、通常より高い制動力を発揮するHBAハイドローキック・ブレーキ・アシストがある。VDCヴィークル・ダイナミック・コントロールはあらゆる路面状況で、操縦安定性を高める装置であり、発進時や加速時にタイヤの空転を防ぎ最適なトラクションを提供するASRアンチ・スリップ・レギュレーションが付く。

他にも、坂道での発進を容易にするHHSヒル・ホールド・システムや滑りやすい路面で、強すぎるエンジンブレーキを最適に制御するMSRモーターシュレップレグルング、コーナリング中の制動力配分を各タイヤごとに最適化するCBCコーナリング・ブレーキ・コントロール、ステアリングホイールへわずかに回転トルクを加えることで、修正操作を補助するDSTダイナミクス・ステアリング・トルク、50km/h以上で走行中に急ブレーキをかけたとき、自動的にハザードランプを点滅して、後続車にしらせるESSエマージェンシー・ストップ・シグナル、タイトコーナーでの加速時に内輪が空転した場合、内輪にブレーキをかけて空転を止めることで外輪へ十分なトルクを伝達するエレクトリックQ2電子制御式Q2と現代のクルマであることを象徴するように、非常に多くの電子制御が入っている。

さらに、装備の点でミト専用のBOSE社製Hi-Fiサウンドシステムがある。BOSE製8チャンネル方式でライブコンサートのような臨場感と高い透明感のある高音、ひときわ芳醇な低音をたのしむことができる。

名称の由来

quadrifoglio verde

Quadrifoglio Verde(クアドリフォリオ ヴェルデ四葉のクローバー 緑色)は1906年から1977年までイタリアのシチリア島で行われた公道自動車レース「タルガ フローリオ」において1923年の第14回のレースにて優勝したアルファ ロメオのマシン「RL タルガ フローリオ」のドライバーであった「ウーゴ シボッチ」氏が幸運を呼ぶシンボルとしてつけていたマーク。それ以降、レースモデルのシンボルマークとして、また、市販車の高性能モデルの名称として採用されていいる。

アルファ ロメオ 公式ホームページ

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