VOL82.吉田由美のピンポイント&チャームポイント
スバルが今、とっても元気!2016年に発売された新型「インプレッサ」からは特に。
「インプレッサ」で、内外装の質感を上げ、「スバル・グローバル・プラットフォーム」の導入で、ステアリング操作が素早くなったり、乗り心地が良くなったり、ボディ剛性が上がったり、衝突安全性能が上がったり。
さらに「スバル」といえば、これまで同様、絶対的なAWDの安定感と、スバルの代名詞「水平対向エンジン」、ここ最近はアイサイトによる安全イメージも強いはず。
さらに、会社名も2017年4月1日からは「富士重工業株式会社」から「株式会社SUBARU」に変わりましたが、なんとなくどことなく、いい意味であか抜けない感じや、ひたむきに頑張る感じなどが日本人の心に共感するようで、なんだかすこぶるイメージがいいのです。
もちろんフルモデルチェンジした新型「XV」もインプレッサベースのクロスオーバーSUVですから、車幅も1800mm、全高も立体駐車場に収まる1550mm。後席のヒップポイントも乗り降りしやすい600mm。そしてデザインもなかなか頑張っています。
2017年のジュネーブショーでは、デザイナーの石井さんから「インプレッサの時に‘華が無い’と言われたので、今回はがんばりました!」と言われましたが、確かにエクステリアは第一印象よりも、見れば見るほど愛らしく見えてきます。
ボディカラーも新色の「クールグレーカーキ」や華やかな「サンシャインオレンジ」は印象に残る色。インテリアに使われているオレンジ色のステッチも、モノトーン室内のアクセントになっていて華やか。シートも、インテリアもスッキリ清潔感があります。ただひとつ、何かが足りないとすれば‘色気’だと思いますが、小中学生の時はスポーツができるコが人気者ですが、そんなイメージなのかも。
でも今回、私が注目したのは「後席シートベルト」。
シートベルトを装着しようと引っ張りだした時に、ス~っ。
「何?この滑らかさは!」
今までに感じたことがない軽さで、よく見ると、シートベルトの取り出し口も、ベルトが長めに表に出ているし、シートベルトを差し込む金具も大きいし、なんかガッチリ。
というわけで、吉田由美リサーチ!
「ロッキングタング」を新たに採用し、衝突時に腰が前に移動しないようにベルトをロックするようになっています。
大きく引き出しやすいようにタングを重くして、形状も持ちやすくしました。
レイアウトも肩口のガイドラインを長くし、引き出しやすくしています。
タングの持つ部分は衝突の時の乗員保護のため、プラスティック素材を使用しています。
衝突時には、腰ベルトはそのままの状態で、胸の部分のベルトだけを締め付けるように、力を分散する効果もあります。
シートベルトの引き出しを軽くするために、巻く量を増やし、通常よりシートベルトを長くしています。
タングの持ちやすさと、前方まで伸びているベルトガイドによって、軽く感じると思っていただけると思います。
いかがですか?「JNCAP安全性能総合評価」にはシートベルトの使用性能評価がありますが、それは引き出し力や引き出しやすいかどうかのレイアウト、掴みやすさ、使用頻度などの評価で、それはシートベルトを装着した後の話です。
スバルはその前の軽さや巻き込み力、挿入性などを自社開発しました。とのことなんです。
こんな小さなこと、誰も気が付かなかったかもしれませんが、私はちゃんと気が付きましたよ。(むしろそんなことしか気が付かないということもありますが(-_-;))そしてそんな小さな努力が、スバル「XV/インプレッサスポーツ/G4」の「JNCAP衝突安全性能評価」での過去最高得点、「シートベルト/リマインダー」でも過去最高得点、「JNCAP大賞受賞」などに繋がっているのだと思います。