BMW マイナーチェンジした5シリーズの「M5」と「M550i xDrive」を発売

BMWジャパンは2020年9月29日、マイナーチェンジした「5シリーズ」をベースにした2種類のMモデル「M5」と「M550i xDrive」の発売を開始しました。デリバリーは10月以降が予定されています。

BMW M社が開発する高性能スポーツモデル「Mモデル」には、2つのカテゴリーがあります。1つはサーキットでの走行も視野に入れたMパフォーマンスモデル、もう１つはサーキットで培われた技術を余すことなく取り入れ走行性能を突出して高めたMハイパフォーマンスモデルです。

今回発表のM5はMハイパフォーマンスモデルであり、M550i xDriveはMパフォーマンスモデルに位置付けられています。

このM5、M550i xDriveともに高性能3眼カメラ＋レーダーと高性能プロセッサーによる高い解析能力を備えた最新の運転支援システムが標準装備となりました。そのため高速道路での渋滞時に、運転負荷を軽減し安全に寄与する運転支援システム「ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能」が装備され、一定の条件下において、ステアリングから手を離しての走行が可能なモデルへと進化しています。

M5

M5は、BMW M社が開発した最もハイパワーのエンジンを搭載しています。V型8気筒のバンク内にタービンを配置し、クロス型排気マニホールド式Mツインパワーターボ・エンジンになっています。そして、ドライブロジック付き8速Mステップトロニックトランスミッションが組み合わせています。

さらに後輪駆動を重視し、駆動トルクをフロントとリヤに無段階かつ可変的に振り分け、さらに、アクティブMデファレンシャル協調制御により、左右リヤホイール間のトルクを最適化することができる4輪駆動システムM xDriveを組合せ、高出力エンジンの性能を最も効率的に路面に伝達することが可能です。

最高出力600ps/6000rpm、最大トルク750Nm/1800-5600rpmを発生。0-100km/h加速は3.4秒をたたき出します。

Mモデルの特長となっているエンジンレスポンス、ステアリング、サスペンション特性をドライバーが任意に設定変更でき、今回新たにブレーキ・システム設定の変更が追加されました。

また、同じく新システムとして、センターコンソールに「Mモード」ボタンが追加され、これにより、メーターパネル、ヘッドアップディスプレイの表示方法や、運転支援システムの介入レベルを「ROAD（ロード）」「SPORT（スポーツ）」いずれかのモードに変更することができるようになりました。

「ROAD」は基本設定として全ての運転支援システムが有効になり、「SPORT」はドライバーの任意設定により、前車接近警告および衝突回避被害軽減ブレーキを除く全てのブレーキやステアリングシステムへの介入を無効にすることができます。

標準装備のM専用インテグレーテッドブレーキシステムは、アクセル全開時の高負荷条件下でも優れた安定性を実現するように開発され、ブレーキの作動、ブレーキブースター、ブレーキ制御の各機能をコンパクトに統合し、非バキューム式の電動ブレーキブースターを採用することで、約2kgの重量削減も実現してます。ブレーキ圧は電動アクチュエーターによって生成され、より素早く正確な制御が可能です。

さらに、インテグレーテッドブレーキシステムによって、ドライバーは任意に車両の減速度を調整することが可能で、あらゆる状況でドライバーが思い描くペダルフィーリングを実現しています。

そして、より快適性を重視した「COMFORT」モードと、素早い反応を重視した「SPORT」モードの2種類のペダルモードが設定され、車両を減速させるのに必要なブレーキペダルの踏み込み量を変更することができます。そのため、濡れている路面や、横方向の加速度が大きいときや、ブレーキ温度が高いといった状況下でも、ブレーキペダルの感覚を一定に保ち、常に正確な制動力のコントロールができるようになっています。

なおラインアップされるM5コンペティションは、よりアグレッシブなスポーツ走行を想定したモデルで、エンジンからデザインまで特別なチューニングがされています。

コンペティションモデル専用に開発されたV型8気筒エンジンは、ボディとの結合をより強固にする、極めて硬い専用のエンジンマウントを採用。最高出力は625ps/6000rpmを発生し、0-100km/h加速は3.3秒を記録します。

デザイン面では、ハイグロスブラックのキドニーグリルとMモデルバッチ、ドアミラー、リヤスポイラーが装備され、よりアグレッシブなデザインとなっています。

そして、新型M5に初めて採用されるMモードボタンは、標準M5の「ROAD（ロード）」、「SPORT（スポーツ）」に加えて、運転支援システムの快適性と安全性に関する全ての機能が無効になる「TRACK（トラック）」モードが装備されていいます。