すべてのボルボはアウトバーンでも最高速度を180km/h制限に

ボルボ カーズは2020年5月20日、かねてから表明していた最高速度180km/h制限を全ボルボ車に導入するとともに、最高速度を任意に低く設定できるケアキー(Care Key)も全モデルに導入すると発表しました。

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概要

最高速度を180km/hに制限するのは、一定以上の速度を超えて事故が起きた際、クルマが装備している安全装備や道路上のインフラ整備では、もはや死亡事故や重傷事故を回避することができないという理由です。

実際に、ほとんどの諸国では制限速度が設けられていますが、スピードの出し過ぎは依然としていたるところで発生し、死亡事故や重傷事故の主な原因の一つとなっています。

調査によれば、多くの人がスピードを出し過ぎてしまい、交通状況に合わせて適切に速度を調節できてないのが実情だというのです。

とはいえ、国内では180km/hを超える走行は考えにくく、大きな影響があるということにはつながらないでしょう。

任意に最高速度を設定できるケアキー

そして全モデルの最高速度を180km/hに制限すると同時に、さらにそれより低い最高速度に設定できるケアキーを同時に採用するのは、例えば家族が使用する場合や、若くて運転経験の浅いドライバーがクルマを使用する際に安全な速度に設定できるようにするためです。

主にアメリカでのマーケット対策と言われています。若年層が運転する際、速度を出せないようにクルマ側で制御して安全を確保しようという狙いです。

ボルボは従来から自動車の安全分野で世界をリードする企業であることを鮮明にしています。今回の180km/h速度制限と、より低い最高速度に設定できるケアキーにより、自動車メーカーとして積極的に責任を持ってドライバーをサポートし、死亡事故や重傷事故ゼロの達成を目指すためのワンステップということができます。

2019年に最高速度制限を採用することが発表されて以来、そのような制限を課す自動車メーカーの姿勢について疑問視する意見もあったようです。しかしボルボ・カーズは、たとえ一部の顧客を失うとしても、最終的に人命を救うためには自動車メーカーの権利と義務をめぐる議論の先駆者であり続けるべきだと考えているのです。

そういう意味で、この最高速度制限を設定したことは自動車メーカーとして重大な決断ということができます。

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COTY
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