横浜ゴムは2024年12月25日、グローバル・フラッグシップタイヤ・ブランド「アドバン」の新カテゴリー商品となるプレミアムSUV向けタイヤ「アドバン V61」を2025年3月から国内で順次発売すると発表した。
中・大型サイズのプレミアムSUVをメインターゲットとし、発売サイズは17~22インチの新車装着(OE)用を含めた17サイズを計画。なお、このタイヤは海外においても北米を除く全世界で順次販売を開始する計画だ。
今回発売する「アドバン V61」は、カーメーカーに採用される高次元の性能をバランスさせたプレミアムSUV向けタイヤで、プレミアムカーに相応しい走行性能に加えて、低燃費・低電費、操縦安定性、静粛性を高次元でバランスし、重量の重いSUVでの快適な市街ドライブとロングツーリングでの性能を狙ったタイヤだ。
なお「アドバン V61」は、レクサス「RX」、マツダ「CX-80」の国内カーメーカーのプレミアムSUVや、トヨタ「bZ4X」やスバル「Sソルテラ」などの国内カーメーカーのEVおよび、PHEV向け新車装着用タイヤとして認定されており、既に納入を開始している。今回この新車装着用に加え市販向けサイズを拡大しフルラインアップ化している。
開発にあたっては、長年にわたって磨き上げてきた独自技術に加え、横浜ゴムのAI利活用フレームワーク「HAICoLab(ハイコラボ)」の下で先進のAI技術やシミュレーション技術を融合させ、求める性能レベルを実現する精度を飛躍的に高め、トレッドパターン、プロファイル、構造に至るまで最適解に基づく専用設計を採用。
トレッドパターンは、非対称パターンとし、アウト側は剛性、グリップを重視し、イン側は排水性を高めるようにしている。またトレッド部は、4ストレート・グルーブ+ナローグルーブを組み合わせて排水性能を高め、トリプル・センターリブにより高速直進安定性を確保。そしてショルダー部はブロック剛性を高めてふらつきを抑制し、耐摩耗性を高めている。
ビード部はハイターンナップ構造とし、タイヤのケース剛性を高めている。そしてタイヤのプロファイルと剛性のバランスを最適化することで接地面積をを拡大している。
また、コンパウンドには独自のゴム混合技術「A.R.T. Mixing」を活用した専用コンパウンドを採用した。これらにより、背反する低燃費性能・グリップ性能・耐摩耗性能の高次元での両立と、優れた操縦安定性や快適性を追求している。