2016年2月下旬、横浜ゴムは2016年1月にオープンしたばかりの新しいテストコース「TTCH(タイヤテストセンター北海道)」を初公開した。横浜ゴムは、これまでは旭川市に隣接する上川郡鷹栖町にある「T*MARY(タカス・モータリング&リサーチヤード)」でスタッドレスタイヤを開発してきたが、2016年から新テストコースに開発の舞台を移すことになった。
横浜ゴムは、2014年11月に新たに冬用タイヤテストコース用地として北海道・旭川市の旭川競馬場跡地を取得することを決め、土地建物売買契約を上川生産農業協同組合連合会と正式に締結した。そしてその後は冬用の乗用車用、トラック・バス用タイヤの各種試験路や実験棟の建設を行ない、2016年1月末に正式オープンした。
TTCHと名付けられた新テストコース(所在地:旭川市神居町上雨紛)の敷地面積は90万6462㎡で、従来のテストコースに比べおよそ4倍の広さ。東京ドームの19倍となる広大な敷地だ。しかも立地はクルマで旭川駅から15分、旭川空港から10分とテストコースとしては異例なほどアクセスに優れているのだ。
新テストコースは、直線が約1kmにおよぶ圧雪路のほかに、氷盤路、登坂路、雪上/氷上旋回路、ハンドリング路を備えている。スタッドレスタイヤ用のコースとしては超高速の100km/h以上のテスト走行ができるほか、トラックやバスについても登坂など様々な路面状況で制動、発進、加速テストができるようになっている。
またコースが広大なため、氷点下の気温が続く12月末から翌年2月末までの厳冬期は冬用タイヤのテストを行ない、春から秋にかけては夏用タイヤのテストにも活用する計画だという。