2017年9月28日、東洋ゴムはアメリカ・ジョージア州にあるアメリカ工場とマレーシア・ペラ州にあるマレーシア・タイヤ工場の生産能力を向上させると発表した。
東洋ゴムは、2017年にスタートした新たな中期経営計画により、アメリカ市場での商品力の強化、販売の拡大、ブランド力の向上などを図るため、より効率的な供給体制を構築することが今回の狙いだ。
東洋ゴムにとって、収益の柱となっているアメリカ市場向けの生産拠点となっている、ジョージア州の工場と、グローバル供給のハブ機能を持つマレーシア工場の敷地内にそれぞれ新たな生産設備、工場施設を導入し、さらなる生産能力の向上を図ることになった。これにより、ピックアップトラック、SUV、クロスオーバー用の大径タイヤの供給体制を強化する。
アメリカ工場には約140億円を投入し、年産480万本の生産能力を持つ新たな生産工場を建設し、第1段階として年産240万本規模の生産設備で2019年10月から稼働させる計画だ。また、新たな生産拠点の建設も今後検討するという。
マレーシア工場は、東南アジアにとどまらず、ヨーロッパ、日本、アメリカなど世界市場にタイヤ供給するグローバルハブ機能を持つが、このマレーシアにも210億円を投じて新工場を増設し、最終目標の年産480万本の1/2を達成できる生産設備をまず導入し、2019年7月からの稼働を目指す。これによりマレーシア工場の年産能力は500万本となる予定だ。
こうした増産体制により、東洋ゴムはタイヤ事業の2020年度の売上高を2016年度に比べて31.6%増の4000億円を目指す。