2012年6月27日、東洋ゴムは、国内タイヤラベリング制度が定めている転がり抵抗係数、ウェットグリップ性能の基準で最上位等級を達成した低燃費タイヤ、「NANOENERGY 0(ナノエナジー・ゼロ)」を新たに開発。同社の低燃費タイヤ「NANOENERGY 」ブランドのフラッグシップ商品として、7月2日から発売すると発表した。
低燃費タイヤの普及が先行している現在の日本市場で、「転がり抵抗性能AAA/ウェットグリップ性能a」という最高峰の環境性能を持つタイヤの発売は、先に発表したブリヂストンより、東洋ゴムのナノエナジー・ゼロが先となる。
NANOENERGYは、タイヤのゴム材料開発をナノレベルで制御する東洋ゴム独自の材料設計基盤技術「Nano Balance Technology(ナノバランステクノロジー)」を駆使した、新低燃費タイヤブランドだ。すでに「転がり抵抗性能AAA/ウェットグリップ性能b」の評価を日本で初めて取得した「NANOENERGY 1(ナノエナジー・ワン)」を2012年年2月より、また、「転がり抵抗性能AAA /ウェットグリップ性能c」を取得した「NANOENERGY 2 (ナノエナジー・ツー)」を2012年6月よりそれぞれ発売してきた。東洋ゴムは、低燃費タイヤラインアップの充実を図ってきたが、さらにナノエナジー・ゼロが加わることになる。
今回、転がり抵抗性能で最高グレードのAAA を維持しながら、日常走行でのウェット路面、ドライ路面におけるブレーキ性能をもう一段階高めるという技術革新が求められ、Nano Balance Technology を駆使し、高次元での材料配合における制御の最適化、設計の高精度化、および加工の工夫などを図ったことにより、グリップ力(ブレーキ性能)と転がり抵抗性能を最高基準で両立させた NANOENERGY 0 を実現することができたという。
最高グレードの転がり抵抗については、東洋ゴムの材料設計基盤技術Nano Balance Technology を駆使し、ウェットグリップ性能の向上に伴うエネルギーロスを改善し、転がり抵抗性能が最高グレードであるAAA の維持を図っている。その一方で、新たに開発したスーパーグリップポリマーなど、配合材料を質的に改良し、タイヤのリブ幅の最適化や周方向サイプ配置といったデザインの工夫により、ブレーキをかけた時の接地圧分布の均一化を図り、ウェット性能最高グレードa を実現している。