トムトムとマクサーが提携拡大 地図情報がさらに高精細化へ

地図・位置情報テクノロジーの専門企業であるトムトム社(オランダ・アムステルダム)は2022年4月25日、衛星による精密、正確な地理空間情報を提供するマクサー・テクノロジーズ(Maxar Technologies) との提携を拡大し、地図製品に高解像度のグローバル衛星画像を統合したと発表した。トムトムは、Maxarの精密画像ベースのマップを活用し、より幅広い地図・位置情報の可視化製品を提供することが可能になった。

トムトムは、従来から地図、データ分析、ナビゲーション、交通情報などさまざまな業界にサービスを提供しており、自動車の業界でも大きなシェアを占めている。

マクサー社は高解像度カメラを搭載した4基の衛星を運用して世界をカバーする画像データを取得しており、現在のロシア軍のウクライナ侵攻においても、経時ごとの精密な衛星画像の提供で世界的に有名になっている。

今回のトムトムとマクサー社との提携の拡大により、トムトムは周囲の世界を忠実に再現する写実的な地図を提供することが可能になる。さらに、トムトムの自動車向け、企業向けソフトウェアプラットフォームのユーザーは、エンドユーザーに衛星画像を提供し、現地でのより多くの情報を提供することもできるようになるわけだ。

トムトムのエンタープライズ部門のマネージングディレクターのマイク・スクーフス氏は、「トムトムでは、変化し続ける世界を反映した最も正確なリアルタイム地図を作成することを目指しています。お客様が有意義な位置情報データによって周囲の世界を理解できるようにしたいと考えており、それはまさにマクサーの優れた衛星画像によって実現することができます」と語っている。

トムトムは、マクサー社の精密な衛星画像ベースマップを利用し、雲の影響や継ぎ目のない衛星画像と地図更新を提供することができる。最精密画像であれば世界で最も人口の多い地域や最も関心の高い地域では30cm(家屋や鉄塔、自動車などの移動方向まで判読が可能な)解像度が達成されており、その他の地域は50cmの解像度でカバーされている。

パリ・凱旋門のマクサー社の画像

マクサー社のシニアバイスプレジデント兼エンタープライズ・アース・インテリジェンス担当ゼネラルマネージャーのダン・ノード氏は、「マクサーは世界中のお客様に正確かつ最新の地図を提供するトムトムの取り組みを支援できることを喜ばしく思います。マクサーの地理空間データは、人々が日常的に行う多くの意思決定の基盤となっており、トムトムがその選択の基盤となる最高品質のデータをお客様に提供することは、素晴らしいことです」と述べている。

精密で、しかも時間ごとに更新されるダイナミックな地図情報に、新たに高解像度な衛星画像が加わることで、今後の地図情報はさらに高精細化して行くトレンドが明確になってきている。

マクサー・テクノロジーズ 公式サイト

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