パイオニアは2020年9月30日、市販ドライブレコーダーとして、業界初となる緊急通報機能付き通信ドライブレコーダー「ドライブレコーダー+」を11月中旬にオンラインサイトで定額月払い方式で販売すると発表しました。
なおこの販売に先駆け、クラウドファンディングサービス「Makuake(マクアケ)」で先行販売し10月30日まで実施します。
緊急通報などの機能の概要
メディアであおり運転が注目を集めた結果、近年はクルマの前後を映像で記録するドライブレコーダーの販売が著しい伸びが続いています。
今回、パイオニアは従来のドライブレコーダーに通信モジュール(SIM)、3軸Gセンサー、GPSによる位置情報などを一体化し、コネクテッドカーと同様の機能を一体化させた「ドライブレコーダー+」を開発し発売することになったわけです。
新しい機能を実現するため、SOSコールなどを受け付ける「HELPNET(ヘルプネット)」サービス、JAFのロードサービスなどと連携し、万が一の事故の場合や、体調不良、あるいは車両の故障などが発生した場合などに、ヘルプネットを通じて、警察、救急車、ロードサービスなどをスムーズに手配することができます。
また「ドライブレコーダー+」は、このヘルプネットへの緊急通報だけでなく、登録した家族のLINEやメールアドレスにも緊急事態を通知する機能も備えています。
機能の詳細
「ドライブレコーダー+」は、ドライブレコーダー用のフロントカメラと組み合わせた「TMX-DM04-CS」と、前後にカメラを装備できる2カメラ式の「TMX-DM04-CS-FRC」の2機種がラインアップされています。
いずれも、3軸Gセンサーを搭載しており、エアバッグが展開するレベルの衝撃を検知すると、自動的にヘルプネットに車両の位置と事故が通報され、オペレーターが呼びかけを行なうようになっています。事故の状況に応じて、警察、救急車、JAFロードサービルに通報されます。
またこの「ドライブレコーダー+」には手動スイッチも装備されており、事故時や車両トラブルの際には、手動でヘルプネットのオペレーションサービスへ通報。オペレーターが状況に応じて警察・消防・JAFロードサービスへ接続します。
もちろんこの手動操作の時でも緊急通報と同時に、位置情報や車両情報などをオペレーターに自動送信されます。また緊急通報と同時に、登録されたLINEやメールアドレスに自動で通知が行なわれ、家族の緊急事態をリアルタイムに把握することが可能になっています。
これらの通報は内蔵された通信モジュール(4G/3G SIM)の常時接続の通信によって行なわれます。
予防安全機能
通信モジュールは、パイオニアのクラウドを経由してヘルプネットに接続されますが、この「ドライブレコーダー+」は、危険を未然に検知し、ドライバーに注意を喚起する予防安全機能も備えています。これはパイオニア独自の安全運転支援システム「インテリジェント パイロット」を利用して実行されます。
パイオニアのクラウドには、デジタル地図データと長年収集してきたカーナビ搭載車からのプローブデータを活用し、事故多発地点、ヒヤリハットにつながる急減速多発地点などのデータに加え、天候、そのドライバーごとの運転傾向などから統合的に事故や危険を予測し、個々の車両が現在置かれている状況に合わせて、注意喚起や警告をする先進的な運転支援システムとなっています。
つまり登録された危険地点で機械的に警報するのではなく、運転状態や天候、リアルタイムの交通状況などをAI分析した上で、最適な警報を行なうことができるわけです。
その他に、ドライブレコーダーとして初の「あおりみなされ予防機能」を搭載。この機能によりドライバーが意図せずにあおり運転を行なって加害者になることを未然に防ぐことができます。
また、衝撃検知機能や急加速/減速、急ハンドルといった危険挙動警告などのドライブサポート機能のほか、タッチパネルや大型スピーカー、複数のマイクなど走行中の緊急通報でもクリアな会話が可能なインターフェースを採用。幅広く運転支援を行なうことができます。
定額月払い(サブスクリプション)を採用
「ドライブレコーダー+」は、オンラインでの契約により、ドライブレコーダー端末代と通信サービス利用料を含む定額月払い((サブスクリプションサービス)を採用しています。
・TMX-DM04-CS(1カメラタイプ) 1980円/月(税別)
・TMX-DM04-CS-FRC(2カメラタイプ) 2480円/月(税別)
・契約時に別途事務手数料(2000円、税別)が必要です。オンラインでの受付は11月中旬から開始。
なお、10月30日までは特別価格による先行販売が行なわれます。
先行販売サイト