パイオニアは2018年9月27日、かねてから開発していたMEMSミラー方式で、計測距離が異なる「3D-LiDAR センサー」 3種4モデルの提供を、9月下旬から順次開始すると発表した。
3D-LiDARセンサーは、レーザー光で対象物までの正確な距離を測定し、遠方や周辺の状況をリアルタイムで立体的に把握できるため、レベル3以上の自動運転実現に不可欠なセンサーとされている。パイオニアは2020年以降の量産化を目指し、高性能で小型で低コストな3D-LiDAR センサーの開発を進めており、2017年9月以降、検証用サンプルを国内外の企業に提供してきた。
今回からを開始する3D-LiDARセンサーは、駆動部のないMEMS（微小電気機械システム）ミラーを用いたラスタースキャン方式で、長距離測定用の「望遠タイプ」、中距離用の「標準タイプ」、近距離用の「準広角タイプ」と計測距離の異なる3種類をラインアップ。また、標準タイプには3D-LiDAR センサーを2台組み合わせた計測幅の広い「デュアルタイプ」も用意している。
こうしたラインアップにより使用用途に合わせて異なるタイプを組み合わせることも可能で、車両など実際に使用する環境に設置して動作検証を行なうことができる。このラインアップにより、自動車関連を始め幅広い業種の事業者向けに提供し、さまざまなニーズにおける仕様などの検討を行なうとともに、本機を用いてより精度の高い物体認識アルゴリズムや自車位置推定アルゴリズムの開発を進める。
早期に実現が見込まれる限定エリアでの自動運転レベル4向けの車両や、その先の一般道での自動運転レベル3向け車両への搭載および次世代の3次元地図情報などへの活用を目指して行くとしている。
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