グローバルサプライヤーのボルグワーナーは2025年9月10日、ミュンヘンで開催中の「IAAモビリティ2025」で、電気自動車、ハイブリッド車、内燃エンジン車向けの次世代技術を公開した。

「IAAモビリティ2025」では、レンジエクステンダー、最新世代のインバーター、eターボおよびeブースターソリューション、高電圧ヒーター、統合型サーマルモジュール、eクーラー、高電圧eファンといった先進的な駆動技術や熱コントロール技術などを展示している。

また、トルクマネジメントシステム(TMS)のポートフォリオも紹介し、駆動システム全般で最先端なソリューションのラインアップをアピールした。

中国市場の新エネルギー電動車の50%を占めるレンジエクステンダー・タイプのPHEV
などに向けて、ボルグワーナーはレンジエクステンダーモジュールを提案している。
高い熱効率の内燃エンジンとモジュールを組み合わせることで、排出ガス性能を損なうことなく電気自動車の航続距離と利便性を向上させるメリットを強調している。
また、今後のEV、PHEVで主流となる次世代のインバーター、パワーエレクトロニクスは、高出力密度と優れた熱特性を実現し、より小型で効率的な電動駆動システムを可能にする必須技術となる。
ボルグワーナーのeTMS(電気的トルク制御システム)製品群は、安全性、操縦性、効率を向上させることを目的に設計されたアクティブシステムだ。eTMSには、スリップ制御や駆動モジュールの切り離しを含め、各ホイールへのトルクをオンデマンドで制御する統合型エレクトロニクスおよびソフトウェアが搭載されており、高効率な駆動力制御を可能にしている。

また、ボルグワーナーの熱管理ソリューション(高電圧ヒーター、サーマルモジュール、バッテリー用eクーラー、パワーエレクトロニクス用eクーラー、高電圧eファンなど)は、駆動システムのバッテリーや駆動モーター、キャビンの最適温度を維持するよう設計されており、あらゆる車両カテゴリーで高い安全性、性能、エネルギー効率を実現することができる。
ボルグワーナーのハリー・ハステッド副社長兼最高技術責任者(CTO)は、「これらの技術は、顧客が多様な車両プラットフォームにおいて最適な性能、効率、統合性を実現できるよう設計されています。IAAモビリティ2025への出展は、駆動システム分野におけるボルグワーナーのリーダーシップを示すものです」と語っている。