NTTとMay Mobilityは2024年10月9日、より安心・安全な自動運転サービスを継続的に提供することをめざした協業を推進しており、愛知県の自動運転運行事業にNTTドコモが採択され、May Mobilityの技術を活用して、自動運転車両の定期運行を実施すると発表した。
また今後、NTT中央研修センタでの自動運転実証拠点の立ち上げも行なう予定としている。この定期運行・実証を通じて、自動運転サービスの社会受容性の向上に寄与し、様々なステークホルダーとの連携を深めることで自動運転サービスの社会実装に向けた取り組みを加速させていくことになる。
NTTは2023年11月にMay Mobilityへの出資を行ない、同社の自動運転システムの国内独占販売権獲得後、May Mobilityが持つ独自AIによる自動運転技術とNTTグループが持つ高速・低遅延・高信頼の通信ネットワーク技術などの組み合わせによる、自動運転サービスの検討を進めてきた。
そして、自動運転サービスを持続可能なサービスとするために、長期運行による実績を積むことで、事業モデルの磨き込みを行なう必要があるため、愛知県が公募する自動運転運行事業へNTTドコモがMay Mobilityの自動運転技術を活用した自動運転シャトルの提案を行ない、採択されたという経緯だ。
また、自動運転技術の体験を通じて、様々なステークホルダーと直接対話する機会を創出するため、今後、NTT中央研修センターでの実証実験拠点も立ち上げていく予定。このような背景により、この協業の第1弾として、2つのエリアでの取り組みを開始することになった。
この定期運行と実証実験では、ミニバン車両をベースにした車両を活用する。May Mobilityとの協業を通じて、車両サイズの異なる車種での自動運転サービスの提供についても検討を進め、地域・利用シーンのニーズに合った車種の提供や複数車種での同時走行・管理を可能にする取り組みを加速させる。
May Mobilityは、2023年から北米で無人の自動運転走行を開始しているが、この協業により、May MobilityとNTTグループは、日本でも自動運転レベル4でのサービスの提供をめざすとしている。
新たなエリアでの実証実験、定期運行についても検討を進めており、地域の人々との連携をより深め、安心・安全の強化、利便性の向上、確かな運用実績による段階的な事業展開を推進し、交通課題の解決に限定せず、地域経済の活性化や高齢化社会への対応など、その地域が抱える社会課題の解決に有用な安心・安全な自動運転サービスを提供していくとしている。