損害保険ジャパン日本興亜は2018年9月28日、自動運転社会において損害保険会社が果たすべき役割の研究を加速させることを目的に、遠隔型自動運転運行サポート施設（コネクテッドサポートセンター）をプライムアシスタンス社に開所し、実証参画企業と協力して、自動運転車（レベル４相当）の事故トラブルを想定した操舵介入とオペレーターによる対応の実証実験を、9月27日に実施したと発表した。
この実証実験は、損保ジャパン日本興亜が東京大学の加藤真平准教授と進めている共同研究や同准教授が進める「文科省JST CREST事業」（戦略的創造研究推進事業）の一環として行なったもの。
自動運転車の実証走行の協力体制と各社の役割は次のようになっている。
・損保ジャパン日本興亜・プライムアシスタンス：リスクアセスメント（安全対策）、走行状況等監視サポート、事故トラブル対応サポート（ロードサービス手配）、保険提供。
・株式会社ティアフォー：同社が開発したオープンソース自動運転ソフトウェア「Autoware」と連携する遠隔監視システムを新たに開発しオペレーターシステムを提供。
・アイサンテクノロジー：自動運転に必要不可欠な高精度3次元地図の作製と自動運転車の走行支援。
・KDDI：自動運転走行を支える通信ネットワークの構築支援。
・社マクニカ：今後の実証で自動走行が計画されている新型の自動運転対応車による展示走行の実施。
損保ジャパン日本興亜の「コネクテッドサポートセンター」は、無人の自動運転車の遠隔監視・操舵介入と、事故トラブル対応などの総合サポートの研究を目的とした施設だ。主に以下の対応を行なうことを想定している。
・複数台の自動運転車の走行状況をモニター監視、危険時における遠隔操作による操舵介入
・レッカー手配などのロードサービス手配、現場駆けつけなど現地対応のサポート提供
・警察や消防などへの緊急通報支援
・事故トラブル時の車両停止時における代替移動手段の手配
実証実験では、無人の自動運転車（レベル4相当）を遠隔地で監視し、事故トラブルを想定した遠隔の運転席からの操舵介入と「コネクテッドサポートセンター」のオペレーターによる対応の実証実験を実施した。また4台の自動運転車（2台は運転手が緊急時や交通状況によっては介入する自動運転走行）が公道を走行し、「コネクテッドサポートセンター」から遠隔監視を実施した。
損保ジャパン日本興亜 公式サイト
アイサンテクノロジー 公式サイト
KDDI 公式サイト
ティアフォー 公式サイト
マクニカ 公式サイト
