2018年5月22日、イノベーティブな企業に研究開発費などの助成をする英国の政府機関「イノベートUK」は、イギリスで今最も有望な自動車関連事業のイノベーター、技術者、起業家を日本市場へ橋渡しするために各社トップレベルの代表団を結成し来日した。
今回の訪日は、技術革新の中核的拠点であるイギリスと自動車産業を中心としたものづくり大国である日本の、自動車における技術革新の最前線に立つ人・企業・技術を結び付ける機会を作ることが目的だ。
そして5月23日〜25日まで、パシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展2018 横浜」に、コネクテッド自動運転車両(CAV)、低排ガス車、蓄電池などの研究・開発に関わる20以上の企業・団体が参加。将来的な連携や取引を視野に既に日本の複数の企業と商談が予定されている。
イギリスのリサーチ・イノベーション機構(UK Research and Innovation:UKRI)の下部組織であるイノベートUKは、生産性を高め、経済的成長を続けられるよう、斬新なアイデアの可能性を認識・発展させて、ビジネスとして成り立つようイギリス国内のベンチャー企業を支援している。
イノベートUKは、イギリスにおける技術革新の最前線に立つ人々と同じ未来を目指す人々を国境を越えて結びつけ、成功のカギとなるグローバル・ラーニング・ネットワークを構築し、イギリス企業との潜在的な業務提携、投資、および貿易の機会をもたらすことをミッションに掲げている。
自動車産業の分野においては、ゼロ・エミッション車、コネクテッド自動運転車両、自動運転、蓄電池、充電システムなど、多岐にわたる先進技術を実現させるための開発資金調達の分野で、専門知識と経験を備えている。今回日本で自動車技術展に参加することで、信頼できる長期的な業務提携を獲得できることを期待している。
イギリスは、自動車の技術革新と研究開発支援を推進しており、イノベートUKは自動車研究開発のエコシステムを牽引している。イギリスの自動車研究開発は既に成長期にあり、イノベートUKが2015年に発表した調査報告書「低炭素車が与えるインパクト」では、今後10年間でこの分野におけるイノベートUKの投資は、8倍から14倍の収益になるとの予測が示されている。
そのため先端推進システム技術センター(APC)が、低炭素化推進のための開発と生産において、英国を中核的研究拠点として位置付けることを目的として組織されている。APCは2013年に設立され、政府と自動車産業間で10年間に10億ポンドの投資を実行する。また、APCはプライベート・リミテッド・カンパニーであり、厳選された専門家チームが、低炭素化推進に関する優れたアイデアの持ち主とアイデアを製品化できる人々をつなぎ、APCではそうした起業家を集め、助成金を提供している。
【人とくるまのテクノロジー展2018 横浜 開催概要】
・開催日時:2018年5月23日(水)、24日(木)、25日(金)
10:00〜18:00(25日は17:00まで)
・開催場所:パシフィコ横浜・展示ホール
・公式サイト:https://expo.jsae.or.jp/