2013年7月23日、日本ミシュランタイヤは、昨年9月に発売した乗用車用スタッドレスタイヤ「MICHELIN X-ICE XI3」に新たに28サイズを追加ラインナップし、9月1日より順次発売すると発表した。価格は全てオープン価格。
今回追加発売するサイズは、245/45R19〜155/65R13の28サイズで、既存サイズを加えると「X-ICE XI3」は合計60サイズになる。このサイズ拡大により「X-ICE XI3」の市場カバー率は82.7%に達する。
「X-ICE XI3」は第3世代のスタッドレスタイヤと位置付けられ、スタッドレスタイヤの基本要求であるアイス性能の更なる向上を第一としながら、潜在的ニーズにも対応。耐久性、省燃費性、静粛性をも高次元でバランスさせ、開発は日本の研究開発実験部を中心に世界でも最も厳しい冬道が存在するといわれる北海道をメインに行なわれたスタッドレスタイヤだ。
「X-ICE XI3」の特徴は次の通り。
トリプルエフェクト・ブロックは、ブロック剛性を保ちながら吸水とエッジ効果を実現するクロスZサイプとマイクロポンプ、ブロックエッジの一部にもZigZag マイクロエッジを新たに配置。3つのブロックデザインのテクノロジーが融合することでアイスグリップをより向上させている。
また最新のシミュレーションツールを用いて均一な接地面圧を確保できるように設計され、アイス路面で接地面効果が高くなり、アイス性能が向上。トレッドパターンは、ZigZagマイクロエッジ、バリアブルアングルサイプを採用することで多方向へのエッジ効果を高めている。
トレッド部のブロックは115%ブロックと名付けられ、ブロック数を15%増やして耐久性を損なうことなく溝とエッジを増加。これにより排水性や雪中せん断効果を高めているだけでなく、エッジ効果によるブレーキ性能やトラクション性能も向上させている。またトレッドパターンはセンターからV字型に広がる新V字シェイプを採用し排水・排雪性能を確保。アイス・スノー性能の両立はもちろん、ハイドロプレーニング現象を抑制することでシャーベット路面での性能を高めている。
「X-ICE XI3」には低温での柔軟性と常温でのトレッド剛性を高めたシリカベースのコンパウンドを採用。力強いグリップに不可欠な柔軟性と剛性を両立させている。
「X-ICE XI3」のもう一つの大きな特徴は、深溝構造を採用したことで50%摩耗時でも新品時のトレッドデザインを極力維持することができ、初期性能を維持するという磨耗劣化抑制コンセプトを採用していることだ。さらに転がり抵抗を抑え燃費向上に配慮。
ブロックはノイズ周波数をコントロールすることでドライバーに届く不快な音域を抑制することで静粛性を実現。溝の形状を最適化し縦穴「サイレントアイ」の配置により空気の流れによって発生するノイズを低減し、偏摩耗の抑制による摩耗後のノイズ低減をも実現している。
サイプは「ティアドロップ形状」を採用し、路面からトレッドに伝わるストレスを分散。
ブロックの耐久性の向上によって高速耐久性がアップすることでスピードレンジはHレンジを実現している。