HERE 3次元道路モデル活用の「HERE Lanes」発表

位置情報データ、位置情報技術のプラットフォームを提供するHEREテクノロジーズは、2020年1月7日〜10日にラスベガスで開催された「CES 2020」で、先進運転支援システム(ADAS)を通じてドライバーの認識と交通安全を向上する「HERE Lanes(ヒア レーンズ)」を発表した。世界の道路ネットワークをデジタル・マップ化したHERE Lanesは、自車位置を車線レベルで特定し、ドライバーに車線上での視覚的なルートガイダンスを行なうことができる。

HERE Live Sense SDKにより警告表示の例
HERE Live Sense SDKにより警告表示の例

HERE Lanes(ヒア レーンズ)

「HERE Lanes」は、交通規則、車高制限、レーン数やセンターライン、走行方向、交差点の勾配や曲率など、車線の正確な形状や起伏、属性データなどをADASのシステムやモバイルアプリに供給するシステムだ。すなわちこの「HERE Lanes」を活用することで既存のADASやナビの機能を大幅に向上させることができる。

実証試験では、HEREのレーンレベルのデータと運転支援システム用の車両センサーが連携することで、ADAS機能の性能と安全性を高めることが実証された。たとえば「HERE Lanes」は、高速道路や交差点での合流時、霧、雨、雪の影響で車載のカメラ・センサーの感度が下がった場合でも、ADASのレーン維持機能を保つことができる。

HEREの自動運転部門の責任者であるシェーラ・ネドリュック氏は、「ADASは、グローバル規模で交通安全を向上させることができます。同時に、技術的観点、エンドユーザーによる使用の観点では、ADASは完全自動運転へのかけ橋となります。HERE Lanesは、あらゆる天候条件下における現行のADAS機能を改善し、レーンレベルでのポジショニング、ルート・ガイダンス、視覚化機能を駆使した次世代のアプリケーションを開発するのに必要なデータを提供します」と語っている。

HERE 3次元道路モデル活用の「HERE Lanes」発表

HERE Live Sense SDK

HERE Lanesに先立ち、スマートフォンのアプリやデバイスによってリアルタイムで危険を察知し、ドライバーがこれらの情報に基づいて意思決定を行なうことを可能にする「HERE Live Sense SDK」も発表された。「HERE Live Sense SDK」は、人工知能(AI)と機械学習(ML)を活用することで、スマートフォン、ドライブレコーダー、車載フロントカメラを備えたナビなどを、より高度なインテリジェント車載センサーに変えることができるソフトウエアだ。

これらのスマートフォン、ドライブレコーダー、車載フロントカメラ付きナビなどのデバイスは、ドライバーの周囲環境を常にスキャニングし、HERE Live Sense SDKによるデータを重ね合わせることで、路上の物体(他の自動車、歩行者、自転車など)、道路インフラ(信号機や道路標識など)、潜在的な危険性(道路上の穴、通行止め、工事中の区域など)を検出し、ドライバーにアラーム音や視覚的な警告で回避を促すことができるシステムとなっている。

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