2017年9月22日、グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニーは、ルクセンブルグに新たにコネクテッド技術を駆使したタイヤ製造ラインを新設すると発表した。
この新製造ラインは、プレミアムタイヤに対する需要の高まりに応えるため、革新的なコネクテッド技術を採用した製造工程としている。その名称は「Mercury(マーキュリー)」と名付けられ、高度に自動化された相互接続型ワークステーション機能を持っていることが特長だ。
コネクテッド技術によるアダプティブ製造システムの採用により、リプレイス用(市販)やOEM用(純正装着)のプレミアムタイヤを少量のロットで効率的に製造することができるのだ。
グッドイヤーのリチャード・J.クレーマーCEOは、着工式で「マーキュリー」とグッドイヤーの計画について「マーキュリーは自動車のモデルやオプションの増加、複雑化にタイヤ業界が対応した結果です。当社は、少量生産、高収益のグッドイヤー製プレミアム・タイヤに対する需要の拡大に応え、顧客にオンデマンドでお届けするために、従来にはなかった迅速性と柔軟性のある供給能力を実現することができます」と語っている。
マーキュリーは、コネクテッドビジネスモデルの象徴で、製造フロアからオンラインや小売店で購入する消費者までを一体化しており、、既設の大量製造施設を補完する製造システムと位置付けられている。
この新製造ラインは、ルクセンブルグのイノベーションセンターとタイヤ試験場に近接しており、2019年に操業を開始する予定だ。この製造設備に対するグッドイヤーの投資額は86億円の予定で、年間生産本数は約50万本とされる。雇用については、新規に70名の従業員を採用するという。