2017年8月29日、グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニーはアメリカの大豆振興財団(USB : United Soybean Board)からの支援を得て、大豆油を使用する新たなタイヤ製造技術を開発した。
グッドイヤーは、大豆油を原料とする新たなゴム化合物を初めて使用し、このオイル化合物をゴムに混入することで、気温が変化した場合でもゴム・コンパウンドの柔軟性を維持し、その結果タイヤにとって重要な路面グリップ性能を確保、向上させるという技術を開発することに成功した。
それに加えて、大豆油を使用したゴム・コンパウンドは、タイヤの製造で使用されるシリカ化合物との混合がより容易になることが明らかになったという。これにより、生産効率が向上し、エネルギー消費を低減することが期待できる。
この大豆油をタイヤに使用するというプロジェクトは、大豆振興財団と協力して行なわれ、大豆油のタイヤへの利用取り組みに対して、同財団から開発資金援助を得ている。
グッドイヤーは、これまでに米の籾殻に由来するシリカの利用や、高性能タイヤ用にケブラー(アラミド繊維)の採用などを行なってきたが、今回のタイヤ生産における大豆油の商業的利用も、それらに匹敵する大きな技術革新と位置付けられている。