2016年5月16日、富士通テンは通信型ドライブレコーダー「G500Lite」を使い安全運転を支援する「安全運転管理テレマティクスサービス」を6月1日から発売する。このサービスは運行管理者が専門知識を持たなくとも企業側で簡単・リーズナブルに安全運転管理ができるのがメリットだ。
■ヒヤリハットは体験したくない
企業にとっての交通事故は、経済的な損失だけでなく、社会的な信用喪失など事業機会損失にもつながる。タクシーやバス、トラックなど運送事業者だけでなく、様々な企業で広く安全運転管理への意識が高まっており、こうしたシステム/サービスの需要は高まっている。
このサービスは、通信型ドライブレコーダー「G500Lite」とクラウドが連携し、「計画」、「記録」、「解析」、「教育・学習」までをトータルサポートできる。急ブレーキや急ハンドル、クルマのふらつきや前方車両との距離など、運転状況をクラウドに自動的に収集。簡単操作で個人の運転特性を解析して運転診断書や改善点のコメントを自動で作成できる。さらに、過去の運転データを基に改善項目と目標値の推奨値も自動で設定したりするなど、安全運転の計画から教育までをサポートする。
またドライバーが免許証をICカードリーダーにタッチして運転を開始するだけで、車両データが、通信機能によりクラウドセンターへ送信され、ドライバー個人のデータを収集できるとともに、常時映像が記録され、衝撃等を検知した際にその瞬間を含む前後20秒間の映像が記録される。
さらに衝撃を検知して記録されたクルマの映像データをクラウドに送れば、クラウドセンターで事故につながる危険度の高いヒヤリハット映像を自動で抽出し、危険の要因を抽出できる。画像自動解析結果のヒヤリハット画像から教育用の資料を簡単に作成することもできるのだ。
またドライバーの特性データを基に、診断や採点ができランキングやコメントも表示。速度帯や時間帯ごとのふらつき、車間距離の分布を表示し、客観的なデータによる安全教育も行なうことができるわけだ。
このサービスを利用する全てのクルマの走行データや映像データを蓄積・解析することで、事故リスクの高い地点を抽出し、ヒヤリハットマップを作成。このマップは単に急ブレーキの地点を表示するだけではなく、飛び出しや追突など具体的な要因別にデータが蓄積される。また、このヒヤリハット地点に近づいた際、車載機は音声ガイダンスで要因ごとに注意喚起を行なうこともできる。