2014年7月31日、住友ゴムは、超高精度なタイヤ製造技術となる次世代新工法「NEO-T01」で製造したプレミアム・ランフラットタイヤ「AZENIS(アゼニス) FK453 RUNFLAT」をヨーロッパで発売を開始したと発表した。
住友ゴムのヨーロッパ向けブランド、ファルケンの「AZENIS FK453 RUNFLAT」は、次世代新工法「NEO-T01」と新材料開発技術の「4D NANO DESIGN」(フォーディ ナノ デザイン)を採用することで、ヨーロッパ市場で求められる高速操縦安定性能、安全性能と上質な乗り心地をバランスさせているタイヤだ。このタイヤのポジショニングは、軽量化を実現したプレミアム・ランフラットタイヤで、超ハイパフォーマンスカー向けのタイヤという位置付けになる。
「AZENIS FK453 RUNFLAT」に採用した新技術の筆頭に挙げられるのは、新しい製造法の「NEO-T01」だ。この製法は、実際のタイヤサイズで作られているタイヤ内側の形状をした金属の成形フォーマーにタイヤの各種部材を貼り付ける「メタルコア工法」と、メタルコアへの部材貼付けを1/100mm単位で行なう「全自動連結コントロール」、さらに従来より強靭な素材を補強部材とする「高剛性構造」という3つのキー技術を用いた製造方法から成っている。
この次世代新工法「NEO-T01」から生み出されたタイヤは、従来工法との比較で高速ユニフォーミティ(真円度)70%低減、10%の軽量化、高速走行時の形状変化50%抑制」というきわめて高い性能を実現しているという。
さらに、このタイヤは新材料開発技術「4D NANO DESIGN」コンセプトにより、1億分の1レベルで分子の挙動を表現しながら、材料シミュレーションと解析を行なうことで材料開発をし、素材を自在にコントロールしている。
「AZENIS FK453 RUNFLAT」は専用トレッドパターンを採用し、アウトサイドのパターン剛性を高めることでドライ性能を向上し、インサイドの溝の幅を広くとることでウエット性能を確保している。またタイヤのサイドはディンプル付きとしている。これはタイヤの内側に凹凸状のディンプルを配列することで、冷却効果を向上。これによりパンク状態での走行時の熱破壊を抑え、耐久性を向上している。
タイヤの構造は、「NEO-T01」により、今まで使用できなかった強靭な材料が使用可能になり、高速走行時のタイヤの形状変化を大幅に抑制し、高次元の高速操縦安定性能を実現している。
「AZENIS FK453 RUNFLAT」のコンパウンドは「4D NANO DESIGN」により新開発した専用コンパウンドを採用。ポリマー(高分子重合体)末端部にシリカと効率よく結合できる変性ポリマーを採用し、ポリマーの不要な発熱を抑制してヒステリシスロスを押さえ、転がり抵抗を低減している。また、ナノ領域でのゴムの柔軟性を高め、ウエット性能の向上も実現している。
■発売サイズ
245/45RF18 96Y
275/40RF18 99Y