2014年6月25日、クラリオンは新商品説明会を開催し、クラウド型音声認識技術を使用した自然対話型ナビゲーション、トラック用の360度サラウンドビューカメラシステム、タクシーや配送会社用のアンドロイド車載機などを発表した。
発表会で同社COO兼社長の川本英利氏は、今後は車両情報システム・プロバイダーを目指し、「つながるビジネス」:車両通信を利用した業務用事業やナビゲーションシステム、「安心・安全ビジネス」:日立オートモーティブと共同して高度ドライバー支援システム(ADAS)の統合制御システム、特にカメラの外界認識センサー技術、ヒューマンマシンインターフェイス、通信ユニットなどを駆使して開発を加速させる方針を明らかにした。
そのため、クラリオン独自のクラウドサーバー「スマートアクセス」と車両をテレマティックス技術により常時接続し、多様なサービスを展開し、さらにアンドロイド、Appleのスマートフォンを使用したクラウドサービスを行う。
今回展示された商品は、すでに発表されている2014年ナビゲーション・ラインアップの他に、追加モデルとしてAVライトナビゲーション「NX514」も新発売された。
このモデルもGoogleの音声認識技術を採用するとともに、スマートフォンの多彩なアプリケーションをナビで使えるようになっている。
自然対話型ナビゲーションは、クラリオンのスマートアクセス・サーバーを利用し、Googleによる音声認識技術を活用し、ナビとドライバーの自然な対話形式で目的地などを検索できるため、ナビの機械操作が不要となり、素早い検索ができることや、スマートアクセスからYahooやホットペッパー、グルナビなどのビッグデータを利用することで、幅広いジャンルの検索ができることなどがアピールされた。
それ以外ではトラック用360度サラウンドビューカメラシステム(SurroundEye:サラウンドアイ)、バス用のカメラを使用した乗客カウントシステム、業務用の通信モジュール内蔵ナビゲーションとアンドロイド用ソフトを使用した運行管理システム。2カメラ対応ドライブレコーダーなども展示された。
また、クラリオンはGoogleのオープン・オートモーティブ・アライアンス(OAA)にも参画を発表している。
これはアンンドロイドOSをベースとする車載用プラットフォームの開発を目的に、世界の自動車関連メーカーが参加するグローバルな協力関係で、アンドロイドのスマートフォンユーザーに、新設計の車載モニターを通して多くのスマートフォン用アプリケーションの使用ができるようになる。