自動車向け会話AIシステムの先端企業のセレンスは2022年9月2日、マイクロソフトと協業し、AIを活用した自然会話によりマイクロソフトのテレワーク・ソフト「Teams」の主要機能を含むコミュニケーション、生産性向上ツールと統合することを発表した。この新たなコラボレーションにより、マイクロソフト アズール コミュニケーションサービスでセレンスの会話型 AI 対応の車載アシスタントが利用可能となり、外出中にTeamsを含むマイクロソフトの主要なツールをハンズフリーで操作できるようになったのだ。
リモートワークの導入など、場所を問わない働き方へと移行する企業が増えるにつれて、効果的で柔軟な生産性向上ツールの必要性が高まっている。セレンスの音声ファーストのユーザーエクスペリエンスを介してマイクロソフト アズール コミュニケーションサービス関連コンポーネントを利用することで、利用者は車内が仕事場に変わり、スマートフォンの操作や脇見をすることなく、ハンズフリーで安全に会議やコミュニケーションを行なうことで移動中の時間を大いに活用できるわけだ。
この統合された音声エクスペリエンスにより、マイクロソフト「Teams」の以下の主要な操作が音声コマンドで実行できる。
・会議への参加と退出
・ミーティングのスケジュール、次回のミーティング時間の照会
・会議リマインダ通知の受信
・会議の参加者とのチャット
・会議中のメモ作成
・重要な会話の瞬間を逃さないように、電話から車内へ/車内から電話へ、会議を瞬時に転送
自動車メーカーは、セレンスとマイクロソフトの統合ソリューションにより、シンプルで簡素化された車両搭載が可能になる。自動車メーカーはこのソリューションを車載アシスタント・システムに容易に統合しサービスをカスタマイズすることで、業界をリードするマイクロソフトのコミュニケーションおよび生産性向上ツールをドライバーに提供することができる。
セレンスのステファン・オルトマンCEOは、「日々、お客様は様々なサービスやプラットフォームに触れる広範なデジタルライフを過ごしていますが、仕事の生産性分野において、マイクロソフトは紛れもなくマーケットリーダーの一社です。同社のツール機能を搭載したセレンスの自動車アシスタントのパワフルな音声対話機能は、ドライバーのデジタルライフの仕事領域を車内にまで拡張し、運転中の安全性と生産性を高め、どこにいても仕事の効率を最大化します」と語っている。
マイクロソフトのオートモーティブ モビリティ トランスポーテーションのゼネラルマネージャーのサンジェイ・ラビ氏は、「企業と社員がコロナ禍で生まれたニューノーマルに順応していく中で、当社のコミュニケーションおよび生産性ツールはハイブリッドな仕事環境で重要なものになっています。セレンスのより安全な音声ファーストのシステムと組み合わされることで、場所を問わない働き方の進化と移行するために不可欠なシステムとなるでしょう」と語っている。
マイクロソフト Teams:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-teams/group-chat-software