【人とくるまのテクノロジー展2019】ボッシュ 次世代レーダーを世界初公開

人とくるまのテクノロジー展2019

ボッシュは2019年5月13日、パシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展2019」(5月22日〜24日)に、世界初出展となる次世代レーダーを展示すると発表した。

より高性能化した次世代レーダー
より高性能化した次世代レーダー

高性能化するアプリケーション

レーダーは車両周囲の環境を検知し、ACC(アダプティブ クルーズ コントロール)や衝突被害軽減ブレーキなどの先進運転支援システム、そして自動運転機能を可能にするセンサーとして不可欠だ。ボッシュは、これまで累計2000万台以上のレーダーを生産し、マーケットリーダーの地位を築いている。

今回の展示会では、世界に先駆けて初めて次世代のレーダーを展示する。次世代のレーダーは、現行品と比較して性能が向上し、複雑な環境においても、より正確な検知が可能になっている。視野角が拡大したことにより、交差点進入時に他の車両や歩行者をより早く正確に検知できるようになった。

その他に高さ方向の検知性能が向上したことで、誤作動のリスクを下げ、より安全な運転支援機能を実現できる。また、この次世代のレーダーは現行品から約30%小型化され、厚みは33mmから19mmに薄型化されたことにより、搭載の自由度も高まっている。

ディープラーニングを採用し、車線のない道路でも障害物を検知できる次世代カメラ
ディープラーニングを採用し、車線のない道路でも障害物を検知できる次世代カメラ

ボッシュは、2018年に世界で初めて次世代の車載カメラを公開したが、今回も展示される。次世代のカメラは画像を並行して処理するために複数の技術的経路(パス)を駆使する独自のマルチパスアプローチを採用。ディープラーニングの手法を採用することによって、車線のない環境下でも路肩の駐車車両などの物体やアスファルト、砂利、草といった道路の境界を認識できるようになり、歩行者や車両などの物体認識性能も向上している。

ボッシュは1998年から運転支援システムの開発を行なっているが、次世代カメラと今回の次世代レーダーの導入により、よりロバスト性の高いサラウンドセンシングが可能になり、一段と信頼性の高い運転支援システムと自動運転を実現可能になる。

なお、今回の次世代レーダー、カメラともに2019年に発売される自動車メーカーの量産車に採用される予定だ。

電動化される補器類

日本初出展となるトランスミッション用電動オイルポンプも展示される。ATの変速のための油圧を制御するトランスミッションポンプは、従来はエンジンから動力を得ており、エンジンの効率を低下させる要因のひとつだった。エンジンの動力ではなく電動で制御できるトランスミッションポンプを展示する。トランスミッションポンプの電動化により、エンジン停止時でもオイルの供給を続けることが可能だ。

そのためハイブリッド車がEVモードで走行中に、オイルをトランスミッション系の制御・冷却・潤滑のために供給し続けることができる。同様に、エンジン車でもコースティングモード時にエンジンをより長く停止させ、コースティングの距離を飛躍的に延ばすことが可能となる。ボッシュのトランスミッション用電動オイルポンプは、自動車産業で要求される高いレベルの効率・音振特性を備えている。現在開発中のポンプは12V仕様だが、48Vへの対応も可能だ。

今回はその他に、48Vバッテリー、eAxle(電動化車両用車軸)、ハイブリッド専用CVT、車載コントロールユニット、iBooster(電動ブースター)とESPによる新ブレーキシステム、電動パワーステアリング、コネクテッド製品、二輪車向け安全運転支援システムなども展示される。

人とくるまのテクノロジー展

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COTY
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