グローバル・サプライヤーのボルグワーナーは2024年8月28日、ドイツ・ハノーバーで9月17日~22日に開催される「IAAトランスポーテーション2024」に、商用車用のLFP(リン酸鉄)バッテリーを出展すると発表した。
ボルグワーナーは2024年2月に、BYD傘下のバッテリー製造会社「Fin Dreams Battery(FDB:弗迪電池)」と戦略的提携関係を締結している。
「Fin Dreams Battery」社は、正極にリン酸鉄(LFP)を採用する世界のトップメーカーであるが、ボルグワーナーは同社と提携し、世界初となる商用EV向けのブレード形LFPバッテリーを展開する戦略だ。
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LFPとはリチウム(Li)、鉄(Fe)、リン(P)を正極の材料とするリチウムイオンバッテリーのことで、ニッケル、コバルト、マンガンを正極に使用する3元系リチウムイオン・バッテリーより、出力はやや低いが、発火しにくく、繰り返し充電の耐久性が高い特長があり、また製造コストが低いこともメリットだ。
今回の「IAAトランスポーテーション2024」で、ボルグワーナーは商用車向けリチウムリン酸鉄(LFP)バッテリーパックを初公開する。この革新的なLFPバッテリーパックは、商用車の運用における効率性、コスト効果、そして持続可能性を向上させるキーテクノロジーと位置づけている。
またこの会場では、ボルグワーナーの新型のDC急速充電ステーションを展示する。この急速充電ステーションは、120kWから360kWまでの範囲で急速充電が可能で、公共の充電や商用電気自動車のフリート運用に最適な急速充電ソリューションとなっている。
その他では、EV商用車向けのインバーター、駆動モーター、高効率ターボチャージャー、バッテリークーラーなどの熱管理ソリューション、800VEV向け冷却ファン、排気再循環技術などが展示される。