ボルグワーナー 新開発「SiCインバーター」を欧州自動車メーカーに供給

グローバル規模のサプライヤー、ボルグワーナー(本社:アメリカ)は202年11月2日、ヨーロッパの自動車メーカーがボルグワーナー製400Vシリコンカーバイド(SiC)インバーターの採用を決定したと発表した。

電気自動車の高出力化、航続距離延長のキーデバイス「SiCインバーター」

この新製品は複数のバッテリーEV車に搭載される予定で、この革新的なインバーターは両面冷却式のパワースイッチが特長。これにより運転性能の向上、航続距離の延伸などEV車の性能向上に大きく貢献する。なおこのSiCインバーターを搭載した車両の生産は2023年に予定されている。

新型SiCインバーターの設計は、ボルグワーナーの実績豊富な冷却技術を基盤としており、半導体面積とSiC材料使用量を削減し、他のシリコンベースのインバーターと比較し、軽くて小さいシステムをより低いコストで実現している。

このシステムは、従来からのシリコン絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)パワースイッチをSiC金属酸化膜半導体FET(電界効果トランジスタ)パワースイッチに置き換えたものだ。

ワイヤボンドレス・パワースイッチ設計により、耐久性が大幅に向上し、同時に、スイッチング損失が最大で70%も削減さる。このシステムを採用した電動駆動システム全体の性能の向上とコスト削減を実現することができ、今後の電気自動車にとって不可欠なユニットとなっている。

現在までのインバーターではパワー半導体の材料としてシリコンが使用されているが、高電圧では性能の低下を招き、発熱損失が大きい特性を持つ。ボルグワーナーのSiCインバーターは、スイッチング効率の向上、ジャンクション温度特性の最適化を通じ、高電力下でも卓越した性能を発揮することができる。
 
今回、自動車メーカーへの納入が決まったことにより、ボルグワーナーが最近発表した電動化戦略「チャージング・フォワード」がさらに一歩前進することになる。この戦略では、2035年までにカーボンニュートラルを達成するというコミットメントとともに、ボルグワーナーのEV関連収益を2030年までに全体の3%から約45%に引き上げることを目標としている。
 
ボルグワーナー・パワードライブ・システムズの社長兼事業本部長であるステファン・デメール博士は、「電動化が世界的に推進されているなか、実走行におけるEVの効率をさらに向上させる技術に対する需要が大幅に高まっています。これは、両面冷却式のパワースイッチを備えた当社のSiCインバーターが大きく貢献する機会と捉えています。新しいテクノロジーは、より高い電力密度、より少ないスイッチング損失、実証済みの高性能および耐久信頼性などの要件を満たします」と語っている。

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