グローバルサプライヤーのボルグワーナーは2021年2月12日、ヨーロッパの商用車メーカーを含む大手自動車メーカーの様々なハイブリッド車、電気駆動システムに適合する動力源として、新開発の高電圧ヘアピン(HVH)電気モーター「HVH320」を開発したと発表しました。
この新開発のモーター「HVH320」は定格電圧800ボルトの高性能と、4つのバリエーションを展開する予定で、本格生産は2024年に開始されます。
このモーターが備えている多面的なプラットフォームにより、各自動車メーカーが目指す汎用性の高い電動ドライブトレーンの開発をサポートでき、更にこのモーターは約97%の最大効率と400kW以上のパワーを発生します。
このモーターの最大トルクは1270Nmに達し、クリーンで静かな動作が可能。また、制動時や下り坂走行時には発電し、その電力でバッテリーを充電することができます。
ボルグワーナーのHVHシリーズモーターの製品ライナップの中で最も新しい、このHVH320モーターは、小型乗用車から大型商用車までカバーできます。 用途の広いこのモーターは、特許取得済みのステータ巻線技術が特長で、一体化設計が容易な構造となっています。
また、ハウジング込みのモーター完成品あるいはローター/ステータのみのアセンブリとして出荷も可能。そしてこのモーターは車両のあらゆる位置に搭載可能で、次世代型の800Vレベルのインバーターも提供できます。
ボルグワーナー・パワードライブシステムズの社長兼事業本部長のステファン・デメール博士は、「HVH320が当社の電気モーターファミリーに加わり、品揃えが豊富になりましたが、これは市場ニーズに合った最先端のクリーン動力を提供するという、ボルグワーナーの取り組みを表す好例です。当社の定格電圧800ボルトのモーターを使用することにより、充電時間が大幅に短縮され、電力密度が高くなるので電気トラックの未来がさらに明るくなります」と語っています。