ボルグワーナー DCモーター仕様の最新AWDカップリング発表

ボルグワーナーは2019年8月23日、最新世代のAWDカップリングを発表した。この新型AWDカップリングは、電子制御の小型ブラシレスDC(BLDC)モーターを搭載し、アクチュエーターユニットは従来のAWDカップリングと比較し、はるかに高い耐久性と約15%の軽量化を実現。これらによりクラス最高のトルク伝達のレスポンスタイム、トルク密度、トルク精度を実現している。

小型ブラシレスDC(BLDC)モーター、電子制御ユニット、高圧油圧ポンプ、油圧多板クラッチをコンパクトに一体化した最新AWDカップリング
小型ブラシレスDC(BLDC)モーター、電子制御ユニット、高圧油圧ポンプ、油圧多板クラッチをコンパクトに一体化した最新AWDカップリング

製品概要

このカップリングのコアとなるのは油圧の生成と制御を行なう、6ピストン式の遠心制御ピストンポンプだ。これは従来のハルデックス方式の発展型である。ボルグワーナーが自社で設計したBLDCモーターを搭載することで省燃費を追求するためのAWDと2WDの瞬時切り替えが実現している。

このAWDカップリングは、前後アクスル間のタイヤの回転数差に関わらず作動し、路面状況と車載重量配分に応じて最適なトルク伝達を提供することができ、あらゆる速度で常にバランスのとれたトルクコントロールを実現している。

通常のDCモーターの耐久年数はブラシ・システムとコミュテーターの摩耗により決まるが、BLDCモーターはローターとステーターの接触がないのでこの欠点が解消され、高い耐久性を備えている。またトルク伝達が不要な状況で車両がエコモードの2輪駆動になると、モーターは完全にシャットオフし、システム全体のエネルギー消費を削減することができる。またオイルの攪拌によるロスを最小化するために、多板クラッチへの潤滑油の流れを制御することも可能になっている。

ap情報

このAWDカップリングは、今後のヨーロッパ系のAWDモデルに搭載されると想定されている。

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