グローバル・サプライヤーのボルグワーナーは、2019年5月29日にプレミアムコンパクトSUV市場において、長期にわたるパートナーであるBMW社に第5世代のAWDカップリングを供給することを発表した。
xDriveに搭載
ボルグワーナーの革新的なモジュール式カップリングは、2018年後半からBMW社のxDriveとして供給している。xDriveは、現行のBMW X1、X2、2シリーズ・アクティブツアラー、グランツアラーなどのモデルに採用されている。また、このシステムは、クロスオーバーやクラブマンなど、一部のMINIモデルにも搭載されている。高度な電子制御ユニットによってコントロールされる第5世代AWDカップリングは走りの楽しさや最適なトラクション、安定性を実現することができる。
ボルグワーナーのAWDカップリング（旧名：ハルデックス・カップリング）は、油圧ポンプ、油圧ピストン、クラッチで構成され、油圧ピストンによりクラッチを可変制御する。システム内の作動圧力を監視することによって駆動トルクの伝達率をレスポンスよく正確に制御できるので、運転状況合わせて自在に駆動トルクをコントロールすることができる。
この第5世代カップリングは、旧世代のアキュムレーター、フィルター、圧力制御バルブに代わり、遠心力ポンプを採用している。小型軽量な遠心ポンプにより、パワートレーンへ容易に統合することができる。これによりトラクションを向上させるだけでなく、極めて正確で安定したハンドリングも実現することができる。
ボルグワーナー・パワードライブシステムズの社長兼事業本部長であるステファン・デメール博士は、「ボルグワーナーは、BMWグループに最新の第5世代AWDカップリング技術を提供していることを光栄に思います。当社は先進のAWD技術によって、お客様が新しいレベルの効率性、動的性能を実現するのをサポートします。BMWグループに提供している第5世代AWDカップリング技術は、システム中のオイル・レベルを能動的に制御することによって内部損失を最小限に抑え、革新性に優れた高効率バルブを備えていることが特長です」と語っている。
