シャープは2025年10月24日、止まっている時間にフォーカスし、「リビングルームの拡張空間」としての活用を提案するEVのコンセプトモデル「LDK+」第2弾を開発したと発表した。

今回新たに、キーメッセージ「Part of your home」を掲げ、コンセプトモデルは東京ビッグサイトで10月30日(木)から11月9日(日)まで開催される「ジャパンモビリティショー 2025」で初公開される。

シャープは、、2024年9月に「LDK+」のコンセプトモデル第1弾を発表した。独自のAI技術「CE-LLM」やAIoT技術、センシング技術などを組み合わせて、EVと住空間、エネルギー機器をつなぎ、快適でサステナブルな暮らしを実現する、モビリティの未来を切り拓く新しいスペース重視のEVとして提案した。


今回の「LDK+」第2弾は、コンセプトはそのままに、小回りの利くコンパクトボディとゆったり過ごせる車内空間を両立させている。台湾の鴻海科技集團(Foxconn)のEVミニバン「Model A」をベースに開発。コンパクトミニバンサイズながら、広々とした車内レイアウトを実現している。

この「LDK+」の原点は、クルマの保有時間の95%は停車しているという点に着目し、駐車時にはシアタールームとしての利用や、リモートワークを行なえる「部屋」として利用できることにフォーカスを当てている。そしてV2H技術を活用し、住宅と車室スペースを一体化、融合させることを目指している。

もちろん、EVのコンパクト・ミニバンとして、走り、居住快適性やソフトウエア・ディファインド・ビークルになっていることもアピールポイントになっている。こうしたEVの骨格やEVとしての性能は鴻海科技(Foxconn)の自動車部門が開発・生産し、シャープが装備、内装を担当する。
運転席と助手席の間には、テーブルやプロジェクターを備えたコンソールボックスを配置。運転席を後ろ向きに回転させると、後部座席と対面し、リビングのような空間が誕生する。

後部座席上部に設置されたスクリーンを降ろせば映画を楽しんだり、大画面でオンライン会議をしたりできる。つまりリビングルームと同等のスペースとなるのだ。

また、AIと家電をつないだAIoTプラットフォームを通じて、キッチンや空調、ランドリーなど家の中の家電とEVが連携。AIが生活パターンや好みを学習し、「人に寄り添う」新しいライフスタイルを創出。さらに、V2H(Vehicle to Home)システムとも連携し、太陽光発電や住宅用蓄電池と組み合わせた効率的なエネルギーマネジメントを実現することができる。
そしてこの「LDK+」は、2027年度には日本市場でシャープ・ブランドとして発売する予定だ。販売は家電量販店や大手スーパー、住宅設備メーカーなどを通じて個人向け販売を行なうことに加え、法人向け販売、リースも計画されている。













