2014年6月7日~8日、ロシアのモスクワレースウェイで開催された世界ツーリングカー選手権(WTCC)第6戦でまたもやシトロエン・レーシングがレースを席巻。
シトロエンの勢いは止まらない。レース1、2とも制したのはシトロエン・レーシングだ。さらにこのレースがデビューとなった馬青□華(馬偏に華:マー・チン・ホワ)で、中国人として初のFIA格式のレースでの優勝者となるという歴史を作り上げた。
▼レース前日に赤の広場で全チームが参加してフォトセッションが行われた
今回のレースの舞台となったモスクワレースウェイは、ロシア初の常設サーキットとして2012年に設立され、WTCC開催は今回で2回目。難易度の高いコーナーが多数組み合わされたテクニカルなサーキットである。今回のレースでは、シトロエン エリーゼに対する60kgの追加重量は変わらず、新たにホンダ・シビックとシボレー・クルーズに20kgの追加重量が課せられている。この2車種への対応は、シトロエンとの平均ラップタイム差が縮まったためだ。その結果、ロシア車のラーダ・グランダのみがハンディキャップなしとなっている。
シトロエン・レーシングはこのレースから第4のドライバーとして、中国人のマー・チン・ホワを送り出した。マーは、これまでにF3000、F3などのフォーミュラレースを経験し、中国でのツーリングカーシリーズではチャンピオンとなった経験を持つ。シトロエン・レーシングからは3月にマー選手を含むドライバーラインアップが発表されていた。
レース1は、ポールポジションからスタートしたシトロエンのホセ・マリア・ロペスが、16周のレースを安定したペースでトップを守り、今季4勝目を記録。4番手からスタートしたセバスチャン・ローブは1周目で3番手に上がり、そのポジションでゴール。6番手スタートのイヴァン・ミューラーは6番手からスタートして4位に。デビューレースとなった中国人ドライバーのマーは9番手からスタートし6位入賞を果たした。
リバースグリッドで行なわれるレース2ではマーが2番手、ミューラーが5番手、ローブが7番手、ロペスが10番手からのスタートとなった。マーはスタートで出遅れ3番手となったが猛追し、7周目に首位のクルマがペナルティで脱落するとトップに浮上。ミューラーも8周目に2番手に上がり、このポジションを守り切ったまま1-2フィニッシュを果たした。中国人ドライバー初となるマーの勝利は、新たな歴史の1ページとなった。ローブは序盤に11番手まで後退するも、追い上げ5位でフィニッシュ。ロペスはギヤシフトのトラブルでスタートできず、リタイアとなっている。
デビューレースを優勝という最高の演出を果たしたマー・チン・ホワは、「まず、私の進歩に全力を尽くしてくれたチーム全員に感謝しています。選手権の途中から参戦するのは楽ではありませんでしたが、自分の役割を果たせるよう懸命に努力しました。今後もこの調子でいきたいと思います」と語っている。
WTCCを支えるヨコハマタイヤの詳細情報
FIA WTCC公式サイト
シトロエン・レーシング公式サイト
ホンダ WTCC公式サイト
横浜ゴム WTCC公式サイト