【JMS2025】これはハイトワゴン!? BYDが日本向け軽EVプロトタイプを展示[出展情報]

BYDオート・ジャパンは2025年10月22日、「ジャパンモビリティショー 2025」で日本独自の軽規格に準拠した、軽EVプロトタイプを参考出品すると発表した。

この軽EVは、「地球の温度を1度C 下げる」というBYDの企業理念の下、最新のLFPブレードバッテリー技術と製造技術による新たなチャレンジから生まれている。

このBYDの軽EVは2026年後半に発売予定とされており、現在は開発の後半に差し掛かっていると考えられる。したがってすでにデザイン、パッケージングは決定されているはずで、今回はプロトタイプの参考出品とされているが、そのエクステリアは量産仕様に近いと想定される。

この新型軽EVの開発の原点は2年前の「ジャパンモビリティショー 2023」にさかのぼる。「ジャパンモビリティショー 2023」の視察に訪れたBYD本社の王伝福CEO兼会長は、日本の道路で軽自動車のシェアが想像以上に高いことに注目した。

そのためBYDジャパンのスタッフが日産サクラを手配し、王伝福CEOが試乗を行なっている。その結果、王伝福CEOはBYDジャパンが要請した、BYDとしては初となる日本専用の軽自動車規格のEV開発を決定したのだ。

現時点では、軽EVは日本勢ではハイトワゴンの日産サクラ/三菱eKクロスEV、三菱独自の商用のミニキャブEV、ホンダは商用のN VAN e:とN ONE e:の2機種。さらにスズキがN ONE e:に近似したEVの投入を計画しており、ダイハツ、スズキ、トヨタが共同開発している軽EV商用バンの市場投入も計画している。

商用EVバンはいずれもスライドドアを採用しているが、乗用モデルの各社のハイトワゴン、ワゴンはいずれもリヤはスイングドア・タイプだ。

BYDがティザー写真のようなハイトワゴン+リヤ・スライドドアを採用し、さらにBYDオリジナルのC2B(セル to ボディ)構造、そしてLFPタイプのブレードバッテリーによる十分な航続距離、さらに「天神之眼」による先進運転支援システムを装備し、ソフトウエア・ディファインド・ビークル(SDV)のOSを搭載しているとすれば、その商品競争力は日本の軽自動車にとって脅威的といえるだろう。

なおBYD商用車部門は、ジャパンモビリティショー 2025に、使いやすいサイズと、価格を超える性能、装備で人気を集めている小型EVバスの「J6」をベースに、移動可能なオフィス、居心地の良いリビングスペースを備える、新規開発の「J6 リビングカー」を参考出品する。

JMS2025関連記事
ジャパンモビリティショー2025 公式サイト
BYD 関連記事
BYDオートジャパン 公式サイト

ページのトップに戻る