【2012ニュル】第3戦はLFAが2連勝、86も上位躍進、WRXも仕上がりは上々

ニュルブルクリンク耐久レース(VLN)シリーズ第3戦、ADACカップ4時間レースが2012年4月28日に開催された。このレースは5月17日〜20日に開催されるニュルブルクリンク24時間レース前の最後の実践テストという意味もあり、各チームの仕上がり具合が見て取れるレースでもある。 GAZOOレーシングは前回と同様にLAF(木下隆之/飯田章/脇坂寿一)が1台、2台の86(305号車:高木/勝又/大島/井口組、304号車:勝又/影山/佐藤/井口組)、IS-F(ウーフェ/クラウス/山内/山本組)という4台で参戦している。

スバルのSTIチームは、本番に向け、現地コースで細かな仕上げを行うためにスバルWRXで出場した。2012年スペックのスバルWRXニュルブルクリンク仕様は、2月中旬に富士スピードウェイでシェイクダウンテストを行ったが、この時点で昨年よりポテンシャルを高めた実力は確認されたものの、シャシーの細かな煮詰めはまだこれからという段階であった。今回の参戦はテストを主目的にし、ドライバーを辰己英治/吉田寿博/エンゲルスの3名に絞っている。チーム監督の辰己氏が自らステアリングを握ってサスペンションを熟成させようという狙いである。

注目の日産GT-Rは出場せず、GT-R開発チームは24時間レースにぶっつけ本番で望むことになる。

ニュルブルクリンク耐久レース(VLN)シリーズ第3戦の画像

さて、今回の4時間耐久レースの予選では、LFAが8分41秒188を記録し、SP8クラスのポールポジションを獲得。同じクラスのIS-Fは10分02秒621。SP3クラスの86は10分14秒台をマークし、前回よりタイムアップを果たしている。またスバルWRXは9分48秒848で、SP3Tクラス10位であった。

決勝レースでは、LFAがSP8クラス優勝(総合12位)、IS-Fはリタイヤという結果に終わった。スバルWRXはレース中に9分07秒360のベストタイムをたたき出し、クラス3位(総合32位)と順調な仕上がりを見せた。WRXは昨年の24時間レースの予選、本番でのベストラップより20秒以上タイムアップしており、軽量化とエンジン・パワーアップ、空力の熟成効果がラップタイムにダイレクトに反映されており、本番は大いに期待できる。

ニュルブルクリンク耐久レース(VLN)シリーズ第3戦の画像ニュルブルクリンク耐久レース(VLN)シリーズ第3戦の画像

一方、注目されるGAZOOレーシングの86は、305号車がレース中に10分03秒832を記録してSP3クラス4位(総合85位)、304号車がクラス5位(総合96位)といずれも前回より着実な進歩を遂げていることを証明した。また前回も出場したスイス・トヨタチームの2台のGT86は、ノーマル(V)クラスに出場して完走している。

総合優勝はSP9クラスのマンタイ・ポルシェ911 GT3 R。2位はアウディ・ワークスチームのR8 LMS、3位はBMW Z4。これらの3車の実力は拮抗しており本番でも激突が予想される。また今年から発売されたマクラーレンMP4 GT3(GT3規格)も2台出場し、N.ハイドフェルドが乗る1台は総合6位に食い込んでいる。

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