トヨタはニュルブルクリンクで開催される第39回ニュルブルクリンク24時間耐久レースで、GAZOO Racing tuned by MN(略称:GRMN)のコンセプトカー「GRMN SPORTS HYBRID Concept ?」を展示する。なおMNとは「Master of Nurburgring」の意味らしい・・・・・・。
←ニュルでお披露目されたトヨタのGAZOOレーシングハイブリッドコンセプト?
このコンセプトカーは、2010年1月の東京オートサロンに出展したオープン・ミッドシップ・ハイブリッドの「GRMN SPORTS HYBRID Concept」の第2弾で、スタイリングを一新し、ハイブリッドシステムを改良したとしている。ミッドシップ・レイアウトによる回頭性の良さと、フロントをモーター駆動することによる安定性を兼ね備えた、4WDスポーツハイブリッドカーである。この車両が持つ意味とは、トヨタは従来からハイブリッド技術のレース車両、およびスポーツカーへの応用を積極的に研究しているということであり、その結果のお披露目というわけだ。
スペックを見ると、エンジン3.5LのV型6気筒で249ps、モーター出力を加えたシステム総合出力は299psで、4.0Lクラスレベルの本格的なミッドシップスポーツカーであることが分かる。ただし、ミッドシップレイアウトは車重が重くなりがちなうえに、さらにハイブリッドシステムを採用していることから、重量的には厳しいので、スペック表では目標車重1500kg以下と記載されている。これを実現するためには車体の相当な軽量化はもちろん、電池容量の制約も厳しい。その一方でEVドライブモードも考慮されているはずだ。また、ハイブリッドシステムはミッドマウントしたエンジン+モーター、フロントにモーターというスタイルになっている。
基本コンセプトは、ニュル24時間レースに出場しているポルシェ911ハイブリッドに似ている。ただし、ポルシェ911ハイブリッドは電池の替わりにフライホイールジェネレーター(フライホイール式蓄電システム)を採用しているが、GRMN SPORTS HYBRID Concept ?はやはりリチウムイオン電池、付加的にキャパシターもあ り! かもしれない。
いずれにしてもこのコンセプトカーにしてプロトタイプは、Gazooレーシングの名を冠してはいるが、スポーツ車両統括部の手になるもので、豊田章男社長直属プロジェクトと推測できる。デザインは東京オートサロン2010出展されたGRMN SPORTS HYBRID Concepとはがらりと変わっているが、チューニングカー的な過剰なデザインで未完成感が強く感じられる。
レースの動画ライブ中継は・・・http://adac.24h-rennen.de/Home.168.0.html?&L=1
STIのライブ映像・・・http://www.ustream.tv/channel/sti-nbr-challenge-2011