【人とくるまのテクノロジー展2025】AVL 3万rpmモータや1.2MHzまで高めたインバータ、水素燃焼エンジン シミュレーション開発向けソリューションなどを紹介

世界最大規模の独立系モビリティ・テクノロジー開発会社のAVLは、「人とくるまのテクノロジー展2025」に出展し、日本初展示の製品を含む最新の技術を披露すると発表した。

「人とくるまのテクノロジー展2025」では、「未来のモビリティを創造する:革新と効率」をテーマに掲げ、日本初公開の3万回転を実現したe-アクスル、水素燃焼エンジンなどの革新的な技術を展示。そして、バーチャルと実機実験をシームレスに融合した開発プラットフォームや先進的なシミュレーションなどの開発効率向上に向けたソリューションを展示する。

電動化技術では、EV用の800V/3万rpmを実現するe-アクスルを初公開する。サーマルテストシステムは、バッテリーや燃料電池などのコンポーネントをリアルな環境で精密に試験し、電動パワートレインの温度管理を最適化することができる。

バッテリー・テストシステムは、電動パワートレイン向けのバッテリー性能、安全性、耐久性を評価する高度なソリューションで、温度チャンバーやセルサイクラーを備えたテストベンチと自動化ソフトウェアにより、全自動試験が可能となっている。

インバーター・テストシステムは、スイッチング周波数を1.2MHzまで高め、車載インバータの高周波化に対応。同期モーター、インダクションモーター、界磁巻線モーターを高精度にシミュレーション可能。電動パワートレインの全コンポーネントと統合し、再現性の高いテスト環境を生み出すことができる。

また、電動パワートレインの高精度な電力解析を実現する試験システムを紹介する。

水素技術では、2.0Lの水素燃焼ターボエンジンを展示。AVLのモータースポーツ部門、AVL RACETECHが開発した2.0Lのコンパクトな水素燃焼ターボエンジンのプロトタイプだ。

トラック用のモジュール式燃料電池を紹介。AVLは、高い出力密度、堅牢性、耐久性を備えたPEM燃料電池システムを開発している。会場では、システムを用いた燃料電池トラックのミニチュア模型を展示する。

その他に、ユーロ7規制など各国の排出ガス規制に対応し、車両からの排出ガス成分をリアルタイムで測定するポータブルなFTIRシステムを紹介。

開発支援ソフトウェア分野では車両開発を効率化する、AVLの統合オープン開発プラットフォーム(IODP)を紹介。シームレステスティングは、シミュレーションモデル、テストベンチ、デバイス、データを統合し、一貫したデータ管理で開発効率を向上させ、生産性を最大化できる。

シミュレーション技術では、駆動ユニット開発においてはオイル潤滑性や攪拌抵抗を紹介。車両開発においては雨や雪や泥など気象環境に起因する課題を解決する粒子法流体解析ソフトウェアや、単相・多相流や反応・非反応流、熱伝達などを解析するCFDソフトウェアを紹介。

そしてパワートレインの耐久性やNVH解析を行なうマルチボディ動力学シミュレーションツールでは、モビリティコンセプトの分析からサブシステムの設計、仮想コンポーネントの統合まで対応する、車両システムのシミュレーションツールなど、最新のシミュレーション技術を紹介する。

人とくるまのテクノロジー展2025 公式サイト:https://aee.expo-info.jsae.or.jp/ja/

AVL 公式サイト

自動車技術会
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