【フォーミュラEシーズン12】第6戦マドリッド ジャガーのダ・コスタが連勝

ABB FIAフォーミュラEシーズン12の第6戦はスペインのマドリッド郊外にあるハラマサーキットで開催された。

ハラマはかつてF1も開催されていたパーマネントサーキットで、1周3.934kmとコンパクトサイズだが、フォーミュラEには、やや長めのコース。14のコーナーをもちフォーミュラE用に、最終コーナーからストレートに入る手前に、シケインを増設したレイアウトになっている。

ニック・キャシディは通算8回目のポールを獲得。シトロエン初のポールポジションとなった

またピットブースがこのレースでは採用されていた。通常ダブルヘッダー開催時の1レースだけピットブーストは採用されるが、スペインはこの1レースだが採用している。

ピットブーストは34秒間の停止時間中、30秒間の急速充電を600kWでチャージする。約10%に相当する3.85kWhが充電される仕組みで、アタックモードは6分間の1回だけになる。

グループ予選はいつもどおりA組、B組にランキング順に分かれ、上位4台がデュエルスに進出する。グループA予選は小雨が降る中行なわれ、デ・フリース(マヒンドラ)がトップ通過し、2番手以降はダ・コスタ(ジャガー)、ヴェアライン(ポルシェ)、ローランド(ニッサン)がデュエルスに進出した。

グループBでは霧雨まで落ち着き、路面コンディションは回復傾向の中で行なわれ、ノーマン・ナト(ニッサン)が2位に0.4秒の差をつける速さでトップ通過をした。2番手以降はモルタラ(マヒンドラ)、キャシディ(シトロエン)、ギュンター(DS)がそれぞれデュエルスに進出した。

そのデュエルスはさらにコンディションが回復傾向になり、ドライパッチが部分的に現れる状況ではじまった。クォーターファイナルのローランドVSデ・フリースの対戦ではローランドがスピンをし、敢えなくダウン。続く、ギュンターとナトの対戦でもギュンターがコースアウトという、珍しい展開に。さらにセミ・ファイナルではデ・フリースがウォームアップでコースアウトをする珍現象もあったが、無事対戦は行なわれ、動揺することなくダ・コスタを破って決勝へ進出した。

また、ナトがキャシディとの対戦でコースアウトし、決勝対戦はデ・フリースとキャシディになり、キャシディが通算8回目のポールを獲得した。そしてシトロエンにとっての初ポールポジションとなり、キャシディは3ポイントを獲得した。

ジャガーのワンツーフィニッシュで第5戦につづき2連勝のダ・コスタ(ジャガー)

決勝レースは23周でドライ路面に変わってスタートした。今回、ピットブーストがあり、アタックモードも6分間の1回だけ。さらにパーマネントサーキットのため、接触はすくなくSCやFCYのリスクが小さいことなどが考えられ、レース展開のシミュレーションも難しいものになる。

予選3位、決勝1位と常に上位でポジション争いができたダ・コスタ

特にバッテリ残量が60%以下、40%以上のタイミングでピットブースを行なうが、そのタイミングとアタックモードを使うタイミングが難題だ。というのは、序盤はエネルギーを使わないレースをし、ペースの遅い展開になる。早い段階でアタックモードを使うと、すぐに先行車を抜くことができる。

実際、19番手スタートのドルゴヴィッチが早めのアタックを行なったところ、わずか1.5ラップでトップにたつことができている。しかし、結局はあとからアタックを使うマシンに抜かれるため、どのタイミングでアタックするのか難題なのだ。

ピットブーストも60%を切ったらすぐにピットインをするのか、粘るのか、戦略は分かれる。レース結果からするとすぐにピットに入り、レース終了間際にアタックをつかったチームが上位になる結果だったが、ポールのキャシディはピットインを遅らせ、粘る作戦をとったため、トップ10フィニッシュにならなかった。

ニッサンのナトはオープニングラップで接触があり12番手までダウン、ローランドはペナルティを受け、リザルトはナトが11位、ローランドが16位でノーポイントとなった。

レース終盤までトップ争いをしながら、最終シケインで4位に後退

レースは最後の2周の時点でアタックモードを何分残しているか?で順位が変わる展開になり、予選16位のエバンス(ジャガー)が2位フィニッシュを獲得した。優勝は第5戦につづき、ダ・コスタが優勝しジャガーのワンツーフィニッシュとなった。また最終ラップの最後のシケインでトップ4台がもつれ、これまで2、3位を争っていたティクタム(クプラキロ)が、4番手のヴェアラインに抜かれ4位フィニッシュとなった。

チャンピオンシップをリードするヴェアライン。終盤しぶとく3位に入った

レースは抜きつ抜かれつの激しい順位争いにはなっているものの、エネマネの影響やアタックモードの出力アップ+AWDという強力な武器の影響が大きく、非常に戦略的なレースになっている。そのため、レース展開を予測することは困難極まりなく、果たしてエンタメ性が高いのか悪いのか判断の難しいレースなのだ。

第6戦レース結果

PositionDriverTeamPoint
1アントニオ・フェリックス・ダ・コスタジャガーTCSレーシング26
2ミッチ・エバンスジャガーTCSレーシング21
3パスカル・ヴェアラインポルシェ・フォーミュラEチーム15
4ダン・ティクタムクプラキロ12
5エドアルド・モルタラマヒンドラ・レーシング10
6ジェイク・デニスアンドレッティ・フォーミュラE8
7セバスチャン・ブエミエンビジョン・レーシング6
8ニコ・ミュラーポルシェ・フォーミュラEチーム4
9ジョセッぺ・マリア・マルティクプラキロ2
10ジョエル・エリクソンエンビジョン・レーシング1

シーズン12シリーズランキング

PositionDriverTeamPoint
1パスカル・ヴェアラインポルシェ・フォーミュラEチーム83
2エドアルド・モルタラマヒンドラ・レーシング72
3ミッチ・エバンスジャガーTCSレーシング65
4アントニオ・フェリックス・ダ・コスタジャガーTCSレーシング64
5ニック・キャシディシトロエン・レーシング51
6ニコ・ミュラーポルシェ・フォーミュラEチーム50
7オリバー・ローランドニッサン・フォーミュラEチーム49
8ジェイク・デニスアンドレッティ・フォーミュラE47
9セバスチャン・ブエミエンビジョン・レーシング43

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