【ABB FIAフォーミュラEシーズン11】第9戦 Tokyo ニッサンの地元でオリバー・ローランドが優勝 9戦で5勝の絶対王者

ABB FIA フォーミュラEシーズン11の第9戦は、前日の第8戦東京大会に続いて行なわれた。第8戦は大雨に見舞われ、またピットブーストも実施される中、マセラティのストフェル・ヴァンドーンが優勝をした。

第9戦はくもり空ではあったが、雨の心配はなくドライ路面で行なわれ、ピットブーストのない通常の32ラップレースで開催された。

いつものようにグループ予選が行なわれ、A組ではローラ・ヤマハのルーカス・ディ・グラッシがトップ通過をした。つづいて調子の上がってきたニッサンのノーマン・ナトーが2位で、3位に同じくニッサンのローランドという順。そして4位にDSペンスキーのジャン・エリック・ヴェルニューがデュエルスに進出した。その結果、日本のパワートレインを搭載したチームが1-2-3を独占したことになる。

ここまで好調だったテイラー・バーナード(マクラーレン/ニッサン)や、キャシディ、ブエミ、エバンスのジャガーPT組がデュエルスに進出できなかった。

グループBでは、ポルシェのパスカル・ヴェアラインがトップタイムをマーク。続いてマヒンドラのエドアルド・モルタラ、クプラ・キロのダン・ティクタム、そしてポルシェのダ・コスタがデュエルスに進出した。ここではマヒンドラがモナコあたりから調子がよく、今回はデ・フリースはグループ予選を突破できなかったが、好調を維持している様子だ。またクプラ・キロもモナコから好調で、波乱を呼びそうなスピードを見せていた。

デュエルスでは、ニッサン同士、ポルシェ同士という残念な組み合わせがあり、ともに、ローランドとヴェアラインが勝ち上がっている。注目はティクタムで、QFでモルタラを破り、セミファイナルでなんとヴェアラインを破る活躍を見せた。この戦いは同じポルシェPTだが、ティクタムのPTは前年の型落ちであり、新旧対決となり、旧型のポルシェが勝利したことになる。

そして決勝はローランドとティクタムだったが、ティクタムはウォールにヒットし、ポールポジションは前日に続きローランドが手にしている。

決勝はいつものように序盤はコントールレースになり、1分20秒台での周回。予選より7秒ほど遅い展開で始まり、後続集団がアタックモードをつかって上位進出をする展開となった。その2周後にはトップグループもアタックモードを使い、順位が入れ替わり混沌とするいつものパターンだ。

そうした中、ローランドはアタックモードを使わずに順位キープを行ない、5位、6位付近まで順位を落とすも上位をキープしていた。

レース中盤、ヴェアラインとティクタムがレースをリードをし、バーナード、モルタラ、キャシディが上位陣となって展開。残り11周となったところでローランドが2回目のアタックモードを使うが、この時、ライバルより1分多くアタックモードを残しているあたりが戦略的に成功したレースだった。

6番手にいたローランドは、ライバルのアタックモードが切れるのを待ってから次々に追い抜きを行ない、残り6周となったところでヴェアライン、ティクタムを抜いてトップに戻った。

28周目バーナードとティクタムの3位の激しいポジション争いがあり、29周目にモルタラにプッシュされてバーナードはクラッシュ。残り4周でSCが入り、3ラップを消化。そしてSC開けはラスト1周というところでレースが再開されたが、順位は変わらず、ローランド、ヴェアライン、ティクタムという順でチェッカーを受けた。

ローランドの絶好調は止まらず、これで9戦で5勝目を挙げている。シリーズランキングも2位のヴェアラインに77ptの大差をつけてシリーズをリード。次戦は5月31日(土)、6月1日(日)に上海でダブルヘッダーが行われる。

順位ドライバーチームポイント
1オリバー・ローランドニッサン161p
2パスカル・ヴェアラインポルシェ84p
3アントニオ・フェリックス・ダ・コスタポルシェ73
4テイラー・バーナードマクラーレン/ニッサン69
5ジェイク・デニスアンドレッティ/ポルシェ56
6ニック・デ・フリースマヒンドラ52p
★第1戦 サンパウロ
★第2戦 メキシコシティ
★第3戦 ジェッダ
★第4戦 ジェッダ
★第5戦マイアミ
★第6戦、第7戦モナコ
★第8戦東京

フォーミュラE シーズン11 関連記事
フォーミュラE 関連記事
自動車技術会
ページのトップに戻る