フォーミュラEシーズン10 ジャガーTCSレーシングが開発本拠地を最先端技術本部に移転

2023年11月30日、ジャガーTCSレーシングは、2024年シーズンのABB FIAフォーミュラE世界選手権に向けて準備を進めるなか、オックスフォードシャー州キドリントンにオープンした新しいFortescue WAE施設内の最先端イノベーションセンターに本拠地を移転、開設した。

英国オックスフォードシャー州キドリントンに本拠地を移転

2024年からのシーズン10もカスタマーチームとして参戦するエンビジョン・レーシングと合わせて、4台のレースカーに搭載するJAGUAR製パワートレインの設計、開発、製造を継続する。

新施設にはHV Lab(高電圧研究所)を設置し、パワートレインの2つの中核をなすコンポーネントであるモーター・ジェネレーター・ユニット(MGU)とインバーターを組み立てる。また、この施設には数多くの専用スペースが設置され、その中には、JAGUARのフォーミュラEレースカーのメンテナンスや修理を行なうための、専用作業ベイを備えたワークショップ、メインケース、ギアボックス、サスペンション、冷却システムを組み立てるサブ・アセンブリー・ルームも設置されている。

さらにこの場所は、ドライバー・イン・ザ・ループ・シミュレーターも設置しており、ドライバーのミッチ・エバンスとニック・キャシディは、2024年シーズンの舞台となる、新規および既存の都市コースのシミュレーションテストを実施することができる。

2024年のABB FIAフォーミュラEシーズン10の開催期間中、ジャガーTCSレーシングのリモートオペレーションルームはキドリントンを拠点とし、エンジニアはこの場所から、東京やシリーズの象徴となっているモナコなどで開催されるサーキットの現場へ、重要なセットアップデータや戦略サポートに関する情報を提供する。

この新拠点から、フォーミュラE世界選手権での勝利を目指し、革新的な最先端テクノロジーを開発し、そして、電動パワートレイン、サステナビリティ、ソフトウェア・テクノロジーの改善に関しては、レースの世界から市販モデルへの技術移転を念頭に置いて作業を進めていくとしている。JAGUARのフォーミュラEレーシングカーからの革新と技術移転によって、JAGUARは2025年以降、ピュアEVのモダンラグジュアリーブランドとして生まれ変わるのだ。

チーム・プリンシパルのジェームズ・バークレー氏のコメント
「本拠地を移転したことは、ジャガーTCSレーシングにとって重要な節目となる出来事であり、それを完璧なタイミングで実現することができました。まもなく開幕する2024年シーズンでは、私たちはポイントおよび表彰台の獲得、レースでの勝利を目指していきます。テクニカルパートナーであるFortescue WAEとともに、この新しい施設は、我々の才能あるチームが電気自動車のモータースポーツの最高峰で成長し、将来の成功を設計するためのワールドクラスのプラットフォームを提供します。私たちがここキドリントンでレーストラック用に開発する革新的な技術は、私たちのレースで得た知識や経験を市販車へ転移する(Race to Road)という哲学を継続するものであり、将来の市販車をサポートするものです」

2024年 ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン10は、2024年1月13 日にメキシコシティで開幕する。

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