フォーミュラEと東京都は2022年10月3日、東京でのレース開催を目指す協定に調印し、日本はABB FIAフォーミュラE世界選手権のラウンド開催に向けて前向きな一歩を踏み出した。
小池百合子東京都知事とフォーミュラE CEOのジェイミー・ライグル氏は、東京都庁で行われた覚書の正式調印式に出席し、この覚書により、東京都とフォーミュラEは、FIAの承認を前提に、2024年春に日本最大の国際展示場である東京ビッグサイト周辺でのレース開催を目指し、協力関係を構築することになる。
東京都は、CO2を排出しない環境先進都市「ゼロエミッション東京」の実現に向けて、ZEV(Zero Emission Vehicle)の普及に取り組んでおり、フォーミュラEは東京都と協力してZEV戦略を推進する。
ライグル氏は、「小池知事とともに、東京都とフォーミュラEの協力関係を発表できることを嬉しく、光栄に思っています」と述べた。
「私たちは、ゼロエミッション東京の実現に向けて、2024年に東京でフォーミュラEレースを開催できるよう取り組んでいきます。東京は象徴的な世界都市であり、消費者技術の革新者、自動車産業のリーダー、世界的な文化的トレンドセッターとして認識されています。フォーミュラEは、東京都とパートナーシップを結び、東京がゼロエミッションの取り組みにおいて参考となることをうれしく思っています」
日産は、フォーミュラEの新しい第3世代への参加をいち早く表明し、チームのマネージングディレクターであるトマソ・ボルペ氏は、シーズン10から初めて日本がカレンダーに加わることに興奮を隠せない様子で語った。
「2024年に東京でE-Prixが開催されることは、日本の自動車メーカーとしては初めてのことであり、大変うれしく思っています。また、2022年初めにe.damsを買収したことにより、シーズン9から初めて1つのチームとして戦うことになりますが、私たちのホームマーケットで自分たちのレーシングチームでレースをする機会をぜひ持ちたいと思っています」と述べた。
シーズン9のスケジュールは、2023年1月から7月にかけて世界13都市のストリートサーキットで18レースが予定されており、今季シーズン8の10都市16レースというこれまでの記録を上回る。フォーミュラEにとって最大かつ大胆なキャンペーンとなり、電気自動車レースシリーズが新たな時代へ突入していく。