雑誌に載らない話vol18
このほどアメリカの非政府組織IIHS(ハイウェイ安全保険協会)が、2011年モデルのトップセーフティピックス(安全性最高評価)を発表した。
IIHSはNHTSA(政府運輸省道路交通安全局)とは別に、独自の大規模試験施設を持ちアメリカ市場で販売されるクルマの衝突試験を行ってその結果を公表している。
2010年からは従来の64km/h前面オフセット衝突、50km/h 側面&後面衝突に加え、車両横転を考慮したルーフ強度試験も追加された。これらの試験項目全てにおいて最高評価(G)を獲得し、なおかつESC(横滑り防止装置)が装備されていることではじめて、最高評価(トップセーフティピック)として認定される。
トップセーフティピックスは、大型セダン、中型セダン、小型セダン、ミニカー、ミニバン、大型SUV、中型SUV、小型SUVというカテゴリーにわけて発表されるが、2011年モデルで、日本車ではトヨタがアバロン、カローラ、シエンタ、ハイランダー、ヴェンザ、サイオンtC、サイオンxB、レクサスRXが獲得している。日産はインフィニティM37/M56、キューブ。ホンダはシビック、エレメント。三菱はランサーセダンとなっている。そしてスバルは、アメリカで販売している全車種がセーフティピックスを得たのだ。現在の販売車種はレガシィ、アウトバック、フォレスター、トライベッカ、インプレッサとなっている。
販売する全車種が最高評価を得たのは画期的であり、現時点で最高評価を得ている唯一のメーカーとなっている。
スバルのボディの基本になっている新環状力骨構造コンセプトは、すでに日本のJNCAPでも好成績を得ているが、IIHSの試験結果でも優秀性が立証されたことになる。なお、2011年はヒュンダイ/キアが大幅に躍進し、合計9台がトップセーフティピックスに選ばれ、今後が注目される。