日産は2019年8月1日、ミニバンのC27型「セレナ」をマイナーチェンジした。現行セレナは2016年の発売で、2018年に「e-POWER」を追加しているが、今回は初のマイナーチェンジとなる。
車両概要
今回のマイナーチェンジではデザインを見直すとともに、「全方位運転支援システム」を全車標準装備とするなど、先進安全技術の装備を拡充させ、商品力を高めている。
デザイン面では、ダブルVモーション・フロントグリルに光輝感のあるクロームを採り入れたグリルパターンを採用し、縦長のリヤコンビランプをハイウェイスター専用パーツとしてデザインしている。また「セレナ e-POWER」は、新たに16インチアルミホイールを設定した。
ボディカラーは、朝日をイメージした「サンライズオレンジ」と、より精悍でスポーティな印象の「ダークメタルグレー」の新色2色を追加。4種の2トーンカラーを含め全14色となった。また2トーンカラーは、ルーフの色をすべてダイヤモンドブラックに統一している。
安全装備では、360度の安全を提供する「全方位運転支援システム」を、全車標準設定とした。ライトでは対向車がいてもハイビームを維持できるハイビームアシストの進化機能である「アダプティブLEDヘッドライトシステム」を日産として初採用(標準装備、またはオプション)。フロントカメラで前方の状況を検知し、対向車や先行車の有無に応じて、両側に12個ずつ配置されたLEDの照射パターンを変化させることにより、常に視認性の高い状態を維持する。
走行中に隣接レーンの後側方を走行する接近車両との接触を回避するよう支援する「インテリジェント BSI(後側方衝突防止支援システム)」、「BSW(後側方車両検知警報)」、後退時には、後方を横切ろうとする車両を検知し注意を喚起する「RCTA(後退時車両検知警報)」を新設定した。
また「踏み間違い衝突防止アシスト」を標準装備にしたことで、全車が「セーフティ・サポートカーS<ワイド>(サポカーS<ワイド>)」の該当車となっている。
さらにプロパイロットも、最新版にグレードアップし、機能を高めている。
【セレナ 価格表】
オーテック・バージョン
オーテックジャパンもセレナのマイナーチェンジに合わせ、カスタムカー「AUTECH(オーテック)」「ステップタイプ」、および福祉車両「ライフケアビークル(LV)」シリーズをマイナーチェンジし、「AUTECH」は2019年秋から発売する。また「ステップタイプ」「ライフケアビークル(LV)」シリーズは8月1日から発売した。
なおオーテック仕様も標準モデル同様にマイナーチェンジしており、「AUTECH」「ステップタイプ」「ライフケアビークル(LV)」シリーズもデザインを一新し、先進安全技術の装備を拡充させている。
カスタムカーの「AUTECH」は、スポーティでありながら高級感漂うスタイリングや、素材などの細部にもこだわりを備えたプレミアムスポーティをコンセプトにしたブランドだ。
エクステリアは、「AUTECH」ブランド車共通の表現であるドットパターンをより強調させたフロントグリル、専用ブルーに輝くシグネチャーLEDを採用し、昼夜問わず一目で「AUTECH」とわかるスタイルとなっている。また、e-POWER車でも選択可能な新デザインの専用16インチアルミホイールを、新たにオプション設定した。
インテリアは、柔らかな手触りのレザレットをシート地に採用。また、ハンドルやシートなどにブルーを配色し、ピラーや天井色をブラックに変更している。「プレミアムスポーティミニバン」としてハンドリングや加速感をチューニングした「AUTECH SPORTS SPEC」では、新たに遮音性を徹底追求し、ドライバーにも同乗者にも上質で快適な移動空間実現している。
ボディカラーは、「AUTECH」の専用色であるカスピアンブルーに、「セレナ」と同様にルーフの色をダイヤモンドブラックとした専用2トーンカラーなど、新たな2つの2トーンカラーを含めた、全7色を設定している。
なおセレナ「ステップタイプ」は、助手席と助手席側スライドドアの乗員が同時に使えるロングステップを採用。助手席ドアもしくは助手席側スライドドアの開閉と連動して、ステップが展開・格納する。
セレナ 「ライフケアビークル(LV)」シリーズは、「助手席スライドアップシート/セカンドスライド・アップシート」「チェアキャブ・スロープタイプ」「チェアキャブ・リフタータイプ」「送迎タイプ」をラインアップしている。