トヨタ クラウン アスリートとロイヤルをマイナーチェンジ。マジェスタを一部改良

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クラウン“アスリート”シリーズ

トヨタ自動車は2015年10月1日、クラウンの“アスリート”シリーズと“ロイヤル”シリーズをマイナーチェンジすると同時に、“マジェスタ”シリーズを一部改良し、同日から発売を開始した。今回は内外装の意匠を一新するとともに、“アスリート”シリーズに2.0L直噴ターボエンジンを新たに搭載。世界初採用のITS Connectなどが大きなポイントになる。

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“アスリート”シリーズは見る角度で表情を変える、立体メッシュ形状を採用したフロントグリルによる押し出し感に注目したい。ロアグリルのボリュームを大幅に増加し、グリル両側のバンパーはコーナーへの張り出しと後方へ向かう立体的な造形により、ワイド&ローの構えを強調する。また1灯の光源でロー&ハイを切り替え可能なBi-Beam LEDヘッドランプを採用したほか、デイライト機能付きの面発光LEDクリアランスランプが精悍さを強調。リアランプをひとまわり大きなリング形状として、深みのある立体感を表現している。一方でインテリアにはメノウ積層柄加飾パネルを採用し、工芸品のような透明感と深みを表現している。ターボエンジン搭載車には専用内装色プルシアを加え、スポーティさを強調している。

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クラウン“ロイヤル”シリーズ

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一方で“ロイヤル”シリーズ のフロントビューはバンパー部分に厚みを持たせ、グリル横の立体感を際立たせたことにより、押し出し感や上質感を表現。さらにロアグリルを一層低く設定するとともに、中央部より両サイドに伸びたクローム加飾がフォグランプを囲むように配置されて、上質さと低重心を強調している。インテリアには立体感のある細かい木目調をベースにした格子柄パネルを採用。新設定の内装色ブラック×ブラウンアクセントとの組み合わせも質感向上に寄与している。

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自分だけの特別なクラウンを選べる「ジャパンカラーセレクションパッケージ」を“アスリート”シリーズにパッケージオプションとして設定したのもニュースだ。さらに専用の内装色3色(白/黒/こがね)との組み合わせにより、自分らしい「色を選ぶ歓び」を提供している。「ときの移り変わりを表す日本の色」のコンセプトで新規設定された12色のボディカラーは天空(ソラ)/茜色(アカネイロ)/紺碧(アオ)など、日本の伝統的な言葉や詩をもとにした名称を採用する。なお、熟練者による手吹き塗装を部分的に施して色調整をするなど、より上質な仕上げを実施。 小さなすり傷を自己修復するクリア塗装「セルフリストアリングコート」を通常の外板色に加えて、オーダーカラーにおいても採用している。

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ハード面での注目は、“アスリート”シリーズに搭載された2.0L直噴ターボエンジン(8AR-FTS型)による低中速域からの優れた加速性能だろう。このユニットは水冷シリンダーヘッド一体型エキゾーストマニホールドとツインスクロールターボの組み合わせで優れた過給効率を実現。コンパクトな水冷式インタークーラーの採用によって、エンジンの熱負荷に左右されず、運転状況に応じた吸気冷却効果を発揮する。これにより、最大トルクを1650~4400rpmの幅広い回転域で発生させるほか、駆動力統合制御システム(DRAMS)を備えた8速Super ECTとのコンビネーションで、瞬時のレスポンスや気持ちのいい加速感を実現している。

マイナーチェンジにもかかわらず、メガウェブでの発表会には多くの報道陣が集まった
マイナーチェンジにもかかわらず、メガウェブでの発表会には多くの報道陣が集まった

そして先進の直噴技術D-4STの採用などで理想的な混合気を形成して高効率の高速燃焼を実現。さらに吸排気バルブの開閉タイミングを最適制御するDual VVT-iWが可能としたアトキンソンサイクルなどで燃焼改善と損失改善を追求。アイドリングストップ機能も採用した結果、JC08モード燃費で13.4km/Lを達成している。

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今回のマイナーチェンジでは、高級セダンとしての優れた基本性能もブラッシュアップされている。構造用接着剤の採用に加えて、スポット溶接を90カ所以上増し打ち。こうしたボディ接合部の剛性強化が、乗り心地の質感や操舵時の優れた車両応答性を確保。さらにこれに伴い、ショックアブソーバーやブッシュなどのサスペンションのチューニングの最適化も実施。AVSやEPSなどの制御システムの改良も加わって、 ステアリングの正確性やコーナリング時のグリップ感を向上している。

クラウン“マジェスタ”シリーズ
クラウン“マジェスタ”シリーズ

なお世界初採用となるITS専用周波数を活用したITS Connectについては前日に技術発表されており、本サイトでも既報の通りのため、そちらの記事を参照されたい。また“マジェスタ”シリーズもITS Connect、セルフリストアリングコートなどの採用に加えて、ボディ接合部の剛性強化や前後サスペンションの最適化など、一部改良を実施している。価格などについては以下の通りだ。
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