日産自動車は2016年2月24日、スイスで3月1日から開催されるジュネーブモーターショーにて、キャシュカイとエクストレイルの個性的なプレミアムコンセプトモデルである「キャシュカイ プレミアム コンセプト」と「エクストレイル プレミアム コンセプト」を世界初披露すると発表した。これは欧州でのクロスオーバーモデルの好調な販売を記念し、かつ新たな顧客層に向けて、特別仕立てのパーツやカスタム仕様でプレミアムかつダイナミックなデザインを提示するものである。
クロスオーバーは欧州における日産の成功に重要な役割を果たしている。今回出展される2台のプレミアムコンセプトカーは顧客の多様化に対応し、ターゲット市場の拡大を目的としている。出展車両はそれぞれの現行モデルをベースに、「キャシュカイ プレミアム コンセプト」はロンドンにある日産デザインヨーロッパで、「エクストレイル プレミアム コンセプト」は日本の日産グローバルデザインセンターでデザインされたものだ。両モデルはデザインテーマや使用するカラー、マテリアルに共通性を持たせている。
チーフ・クリエイティブ・オフィサーの中村史郎専務執行役員は、「デザインチームの創造力を遺憾なく発揮することにより、対照的でありながらも共通のテーマを持つこの2台のコンセプトカーができあがりました。両車はプレミアムクロスオーバーの新しい可能性を示しています」と述べた。
2台のコンセプトカーは異なる顧客層に訴えかけるデザインとしている。「キャシュカイプレミアム コンセプト」はジュネーブやパリ、ローマなどの欧州主要都市で、文化的名所を巡り週末を楽しむ「都会志向のプレミアムカスタマー」である一方、「エクストレイルプレミアム コンセプト」はアルプスやピレネー山脈でアクティブな週末を過ごす「冒険家のプレミアムカスタマー」をターゲットにしている。
両車に共通するのはシンプルでありながらも活気あふれる配色だ。モノトーンのシンプルさが、エレガントさと温かみを与える「プレミアムゴールデンコッパー」とのコントラストを作り上げている。以下は、各車それぞれの特徴を補足で解説する。
まず「キャシュカイ プレミアム コンセプト」のエクステリアでは、プレミアムゴールデンコッパーによるホイールアーチやウィンドウライン、ヘッドランプ内やルーフレールといったボディパーツの装飾がアクセントとなり、メインカラーのマットブラックとのコントラストがダイナミックなシルエットを際立たせている。ボディ下部に使用されているカーボンファイバーや20インチホイールの技巧的な装飾が、ダイナミックな外観をさらに強調。バンパーとサイドシルはスポーティであると同時に高級感を訴求する。
そのインテリアは、高級車で使用される柔らかなホワイトのナッパレザーや、シートの座面と背面の中心部分に施されたキルティング仕上げが、これまでのコンパクトクロスオーバーセグメントにはないプレミアム品質を提案。プレミアムゴールデンコッパーが編み込まれた特徴的なカーボンファイバーをインテリア全体に使用することで、品質の高さをさらに強調している。
次に「エクストレイル プレミアム コンセプト」では、対照的なマットホワイトをメインカラーに採用。ボンネットやルーフには深いマットブラックのカーボンファイバーを使用し、プレミアム感に加えて、力強さと軽やかさを感じさせる仕上がりを目指した。ホワイトとブラックのコントラストが、「Vモーション」グリルからボンネット、ボディサイドを通ってリヤへと流れるラインを強調。どのようなシーンにも活躍するエクストレイルのタフさを表現している。光沢のあるブラックカラーに塗られたボディクラッディングやフェンダーカバーも、洗練された魅力を与えている。
インテリアの装飾には上質なレザーを使用して、自然なタン色とブラックを配色。シートも上質なレザーで、ヘッドレストとシートサイドには雲柄加工を施したタン色を採用。またシートの座面と背面の中央部分にはウルトラスウェードを使用し、ゴールドパール色のレザーの縁取りがアクセントとなっている。ダッシュボードとドアトリムには、ブラックカーボンファイバーとマットクロームブラック仕上げを導入。プレミアムでスポーティー感のある室内空間を演出している。
日産自動車の青木護エグゼクティブ・デザイン・ダイレクターは、「クロスオーバーセグメントのパイオニアとして、日産は引き続き新境地を開拓し、最先端を求める欧州のお客さまの幅広いニーズを満たす商品を提供していきます」とコメントした。