日産が8月下旬に発売予定の新型セレナに、自動運転技術の「プロパイロット」が搭載されることが発表された。渋滞時のアクセル、ブレーキ、ハンドル全ての自動化は、日本のメーカーとしては初めてである。
搭載されるプロパイロットは高速道路の単一車線での自動運転を可能にした。先進の画像処理ソフトを搭載したカメラが前方車両との距離や白線を三次元的に把握し、コントロールユニットがアクセル、ブレーキ、ステアリングを統合制御。システムはドライバーが設定した30km/h~100km/hの間で作動する。
この技術はドライバー不要の自動運転ではなく、あくまでもドライバーが操作する高度運転支援技術(ADAS)という位置づけのものだ。
具体的には、先行車両が停止した場合、それに合わせてシステムが自動的にブレーキをかけて停車する。停車後約3秒以内に先行車が発進した場合は自動で再発進し、それ以上の時間が経過した場合はドライバーがレジュームスイッチを押すかアクセルを踏むと追従を再開してくれる。巡航時はもちろん、渋滞時も作動することでドライバーの疲労軽減と安全性能向上が飛躍的に高まる。
日産は今後、プロパイロットを2017年に欧州の「キャシュカイ」に投入するほか、米国や中国にも順次投入する予定だという。