【日産】セレナ・ハイブリッド8月発売。低燃費クラスNo.1の気になる中身

日産セレナ・ハイブリッドHighway STAR G S-HYBRIDの画像
新設定されるセレナ のトップグレード Highway STAR G「S-HYBRID」

2012年7月18日、日産は「セレナ」のマイナーチェンジを行い、新開発のスマートシンプル・ハイブリッド(S-HYBRID)を搭載して、8月に発売すると発表した。日産セレナは2011年度も小型ミニバンクラスでナンバーワンの販売成績を記録しているが、今回のS-HYBRIDの新採用でさらに商品力を強化ことになる。
この車種のグレード体系には4WD車の変更はないが、2WD車は今までの20Sは変わらず、それ以上のグレードの20X、20GにS-HYBRIDを採用した。さらにハイウェイスターにもS-HYBRIDを採用し、最上級グレードとしてハイウェイスターGを設定する。

日産セレナ・ハイブリッドのインパネの画像日産セレナ・ハイブリッドのフロントシートの画像

日産セレナ・ハイブリッドの画像

日産が新たに開発したハイブリッドシステム「S-HYBRID」は、これまでセレナに搭載されているECOモーター(オルタネーターに相当する発電・再始動用モーター)のエネルギー回生発電量と出力を高め、エンジン出力を補助する駆動モーターとして使用している。また、蓄電容量を高めるためのサブバッテリーをエンジンルームに収納することで実現した、シンプルでコンパクトなハイブリッドシステムであるのが特徴だ。

マイクロハイブリッドシステムとも呼ばれる日産独自のS-HYBRIDによって、セレナの特長であるクラス最大の室内空間や使い勝手の良いシートアレンジにまったく変更なく、クラスNo.1の低燃費(JC08モード燃費は15.2km/L=2WD)を実現し、自動車取得税と重量税が免税となっている。

マイクロハイブリッド採用例の画像
(注)現在のトヨタ・クラウンはTHS-?ハイブリッドに変更

S-HYBRIDは、エンジンルームにシステムが集中し、キャビン容積にまったく影響がないことと低価格なシステムのため、小型ミニバン・カテゴリーのセレナにふさわしいシステムとされている。

日産セレナ・ハイブリッドS-HYBRIDシステムの画像日産セレナ・ハイブリッドS-HYBRIDシステムのエネルギーマネージメント画像

S-HYBRIDの仕組みは、現在すでにセレナに採用されているECOモーターをさらに強化したものだ。アイドルストップ後のエンジン始動は通常のスターターモーターではなく、オルタネーターに相当するECOモーターがベルト駆動で行う仕組みになっている。このECOモーターの容量を増大させ、減速時のエネルギー回生量を拡大し、補助的な駆動アシストとして使用する。

従来のセレナに搭載されていたECOモーターは、アイドリングストップ用で出力1.0kWhだったが、今回は1.8kWhにアップ。発電力も150Aから200Aに向上し、発生出力は1.8kW、トルクは53.6Nmとなっている。鉛バッテリーは従来からのD26にB19サイズを追加し、合計2個搭載され、蓄電容量を大きくしている。セレナに搭載される新たなECOモーターは専用品になっているが、駆動ベルトは従来品と同様とされている。

S-HYBRIDコンセプトとしてはトータルエネルギーマネジメントで、減速時には運動エネルギーを利用して発電し、バッテリーに充電。停止時には素早くアイドリングを停止。エンジン再始動後の加速時に余剰電量を利用してECOモーターがベルトを介してエンジン駆動をアシストする。

日産セレナ・ハイブリッドS-HYBRIDシステムとエンジンの画像日産セレナ・ハイブリッドS-HYBRIDシステムとエンジンの画像
↑MR20DD型2.0Lエンジン           ↑オルタネーター部がECOモーターで発電と駆動を担当

日産のチーフ・ビークル・エンジニアの原口氏によれば、「ECOモーターによる駆動アシストは20km/h以上になると稼働します」とのこと。JC08モーで運転した場合には4回の駆動アシストが行われるという。ECOモーターによるアシストが加わるため、同等の加速で比較すると、アシストの分だけアクセル開度を小さくすることができる。新型セレナの燃費改善効果は約10%になるという。

また今回マイナーチェンジされるセレナでは、15インチ、16インチ仕様ともにこのクラストップの低転がり抵抗のエコタイヤが採用される。タイヤでも燃費向上に寄与している。

日産セレナ・ハイブリッド S-HYBRIDエンブレムの画像

日産 セレナ 公式サイト

COTY
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