
日産ルークスが間もなくフルモデルチェンジを迎えるにあたり、その詳細情報が公開された。4代目となる新型ルークス。開発は日産と三菱の合弁会社NMKVのマネジメントのもと、今回は日産が企画・開発をおこなった。 先行公開ということで、正式な価格はまだ未定だが160万円台からとのこと、発売は秋頃を予定しているそうだ。

さて、ルークスは2009年に登場し、コンセプトは生活に寄り添い、使い勝手の良さや先進技術の織り込みをし、生活のパートナーという立ち位置のスーパーハイトワゴンだ。
新型ルークスの特徴、コンセプトは「乗って広々」「使って安心」「おでかけワクワク」という3つの要素で説明し、キャッチコピーには「見えルークス」「あがルークス」というワードで特徴づけている。
「乗って広々」では室内長がNO1の広さがあり、スライド開口部幅もNO1というサイズで、快適な広々インテリアが特徴だ。「使って安心」では360度アラウンドビューモニターやカメラやセンサーを使った視界の管理などで安心を得ることができ、「おでかけワクワク」は、軽自動車初のGoogleを搭載したコネクテッド機能の充実などがある。






室内長ナンバーワンの広さと視界の良さ

具体的に見ていくと、室内長NO1の広さはフロントウインドウを現行型に対して8度起こし、広さを確保。そしてアイポイントの高さは継続して維持し、見晴らしの良さがアピールポイントになる。そして完全フラットな12.3インチのセンターディスプレイと7インチのメーターティスプレイへとモニターも大型化されている。
そこに映し出される映像は、軽自動車初の3D機能付きアラウンドビューモニターで、車両下の路面状況が映し出される。また3Dビューは4つのカメラ映像を処理して3D映像として映し出し、周囲の障害物などが確認できる。さらにフロントワイドビューでは見通しの悪い路地などでも、運転席からは確認できない景色も映し出されるため、自転車や人の確認に役立つものだ。
そしてGoogleの搭載では、Googleマップはもちろん、Googleアシスタントも利用でき、車両の機能にもアクセスできるため、発話によりエアコンの温度調整など、機器操作も可能になった。またアプリのダウンロードも可能で、タブレットのように大画面を使ってエンタメを楽しむことも可能なのだ。
圧倒的なラゲッジ容量と多彩なシートアレンジ

デザインの観点からは「かどまる四角デザイン」でまとめている。読んで字のごとく、角がまるくしてある四角いデザインモチーフとしており、優しい雰囲気がある。このモチーフは車両全体におよび、ホイールであったり、ヘッドライトであったり、インテリアの細部にも採用している。
多彩なシートアレンジやラゲッジの広さNO1も謳っている。日産ではダントツのラゲッジ容量と発信し、後席が320mmのロングスライド機構を持つため、自在にラゲッジスペースを確保できるとしている。そして、シート生地には柔らかく伸びるメランジ生地を日産初採用しており、座り心地の良さもアピールする。シート形状はゼログラビティシートとし、今回、後席にも採用している。特に後席座面長を23mm延長し、太もも裏の接触面を拡大している。


ちなみに、シートの種類は、「カシミア調ファブリックにエンボス加工レザー」や「コットンタッチ調ファブリック」「ウールタッチ調ファブリック」がある。中でもエンボス加工レザーには、かどまる四角デザインしたROOX文字があり、引いてみると読めるようになっていて、その一部をシートサイズに加工しているため、同じ柄にはほぼならない、自分だけのシート柄という特別感のある演出も含まれているのだ。


運転席周りでは収納の多さで利便性の良さを感じる。例えばスマホを立てたまま充電できるインストセンタースライドボックスや、運転席前に収納ボックスを設け、運転中でも手の届きやすくサングラスや財布などの出し入れが容易になる。またカップホルダーは500mlの紙パックはもちろん、中にフラップをつけることで、小さいサイズの缶がガタつかない工夫もいれている。
使い勝手の良さという点で、キーを持って車両に近づくと自動でロック解除され、離れると自動ロックされる機能が搭載されていたり、スライドドアは足の蹴り込み動作に反応するなど、乗り降りの全てをハンズフリーにする利便性も備えているのだ。
快適性と静粛性の向上
さらにセレナから採用している技術で「酔いにくいクルマ」も謳っている。不快な頭の揺れや体の揺れを抑制し、不快な臭いも消し、体圧を分散するシートとシーリングファンの装備、そして後席からの視界を広々とすることで制限された視界からも解放されるため、酔いにくいとしている。
もちろん乗り心地の改善も行なっており、ダンパーを高応答型とし、サスペンションブッシュの最適化により快適な乗り心地とクルマの揺れにくさに配慮している。そして快適性の向上では軽自動車初の遮音ガラスをフロントウインドウに採用し、またボディサイドでも側方からの音を低減する2層の遮音シートを配置。ドア下端のシーリング、そしてリヤタイヤ付近には後方からの音を低減する高機能吸音材を配置して、高い静粛性を確保している。
グレード構成はスタンダードの「S」と「X」、ハイウエイスターに「X」と「Gターボ」を設定し、ハイウエイスターにはプロパイロットの装備グレードも用意し全部で6グレードからの選択になる。
またボディカラーも豊富で全17色をラインアップ。とくに「プレミアム・2トーンカラー」は人を招き入れる門構えをモチーフとした2トーンで3つのカラーバリエーションがある。また通常の2トーンカラーも3色あり、モノトーンで7色、スタンダード用に7色のボディカラーがある。
ハードパーツでは、プラットフォームは現行型からのキャリーオーバーでエンジンも同様に車重の違いなどによる適合レベルの違いだ。しかしアクセルペダルの応答性をよりリニアとなるように制御は変更し、サスペンションでは前述のように乗り心地を重視し、高応答型タンバーとブッシュの見直しを行ない、パワーステアリングの制御も見直し、よりフィードバックが得られるように運転のしやすさを追求している。
ドライブモードは3種類あり、スタンダードとECO、そしてスポーツだ。エンジンとトランスミッションの最適制御により、スムースでリニアな加速感としている。



