日産は7月11日、「GT-R 2017年型」を2016年7月27日から全国で一斉に発売すると発表した。価格は996万840円から。この17年型は、4月1日に日本で先行披露されていた。
■スタイリングと機能性を高次元でバランスしたデザイン
2017年型はまず、デザインを全面改良した。エクステリアはフロントからリヤに至るまでデザインを大幅に変更。フロントグリルは、日産のデザインシグネチャーであるVモーションを新たに採用し、グリルの開口部が拡大され冷却性能を向上させながらも、バンパーサイドの形状を最適化したことで空気抵抗とダウンフォースへの影響を抑え、従来通りの空力性能が維持されている。
サイドでは、さらに空気の流れを改善するためにサイドシルの前部を張り出させた。リヤにおいても新形状のサイドアウトレットを採用することで空気の流れを改善している。また、新デザインのリヤディフューザーを囲むバンパー下部とボディカラーを分けるラインは従来よりも高い位置に変更し、よりワイドでアグレッシブさが強調されている。
■パドルシフトはステアリングホイール固定型に
インテリアでは、熟練の職人が厳選した高級本革のナッパレザーを採用。精巧なステッチが施され、圧倒的な高品質感を付与している。またナビディスプレイは、従来の7インチから8インチへと拡大し、大型のアイコンを採用することで視認性と操作性が向上した。
さらに今回はパドルシフトがステアリングホイール固定タイプに変更されたことで、シフトチェンジのしやすさも格段に向上している。
■コーナリング性能と直進安定性も見直された
3.8L V6型ツインターボエンジンは効率がさらに追求され、高出力化と燃費性能を同時に向上。さらに、GT-R NISMOの技術である気筒別点火時期制御が採用されノッキングの発生を抑制し、燃費を損なうことなく最高出力570PS/6800rpm、最大トルク65.0kgm/3300-5800rpm の高性能化を実現した。6速デュアルクラッチトランスミッションも変速時のノイズを低減。中速から高速域にかけてのスムーズな加速を実現するだけではなく、日常で多用する領域のドライブフィールが高められている。
そして今回はコーナリング性能も見直されている。ボディ剛性が向上したことで、ショックアブソーバー、スプリング、スタビライザーのきめ細かいセッティングが可能となり、よりしなやかに動くサスペンションが実現。高速走行時の直進安定性も向上し、15年モデルと比較して修正操舵は約30%、ヨーレートの変動は約20%低減。より正確なハンドリング操作を楽しむことができるようになった。
走行性能が高められただけではなく快適性も見直された。乗り心地もスムーズになり、吸音材や遮音構造が見直されたことで室内のロードノイズや風切り音を低減し、全ての速度域で高い静粛性を実現している。マフラーも電子制御バルブを備えた新設計のチタン合金性になり、アクティブ・サウンド・コントロールも装備されているためクリアで心地のいいスポーティサウンドを味わうことができる。
ちなみに「GT-R NISMO」のボディ剛性と足回りを融合した特別グレード「Track edition engineered by nismo」 も設定が継続される。発売日や価格等は2016年夏に発表される予定だ。