日産自動車は2023年1月13日、東京オートサロン 2023で2024年モデルとなる「GT-R」、「GT-R NISMO」の特別仕様車「GT-R Premium edition T-spec」と「GT-R NISMO Special edition」を正式発表に先駆けて初公開した。なお、「GT-R」2024年モデルの発表・発売は今春を、「GT-R NISMO」は今夏発売予定としている。
GT-Rは、究極のドライビングプレジャーを追求するという商品コンセプトのもと、圧倒的な性能を誇るプレミアムスーパースポーツカーとして年々改良を加えてきている。今回公開した2024年モデルは、速さだけではなく、洗練された乗り味も追求し、トータルバランスを高次元まで追求。アシュワニ・グプタCOOは、「最先端の技術と匠の技を掛け合わせ、新たなデザインをまとった本モデルは、R35型の集大成ともなるべきモデルです」と語った。
さらにGT-Rのチーフ・ビークル・エンジニア川口隆志氏がより具体的な改良ポイントを解説した。2024年モデルは「人の感性に気持ちよく、それでいて速い」ことだと語った。NISMO仕様についてはより接地性や、駆動制御を極めることで最高のトラクションマスターを目指して開発したという。そしてスタンダード仕様については、R35史上でもっとも洗練された乗り味のよさを目指している。
2024年モデルは、前後のバンパー形状やリヤ・ディフューザーなどを新設計して空力性能を大幅に向上。特にNISMO仕様は大幅にダウンフォースが向上され、そのために前後バンパーやディフューザーの形状変更に加え、スワンネックのリヤ・ウイングを装備するなどして13%のダウンフォース向上を実現している。
そしてフロントに機械式LSDを装着し、同時にコーナーの脱出速度を高めるために4WDの制御も見直し、その結果タイトコーナーでもより速く駆動力を引き出し、脱出速度を向上させているのだ。
また、GT-R NISMOはレカロが開発した新しいカーボン・モノコックフレームのシートを採用し、質量を増やすことなく剛性を50%向上させ、より正確なドライビングが楽しめるようになっている。
標準仕様のGT-RもNISMO仕様も空力性能の向上を狙い、前後バンパー形状の改良やリヤウイングの形状も拡幅するなどしてダウンフォースを10%向上させている。「Traction Master」から命名した「T-spec」を車名とした特別仕様車「GT-R Premium edition T-spec」は、専用のサスペンションセッティングと専用カーボンセラミックブレーキなどを採用し、よりしなやかで上質な走りと意のままに操れる究極の楽しさを実現しているという。